Movable TypeとWordPressの違い|企業サイトにMTが選ばれる理由・費用・移行判断を解説

Movable TypeとWordPressの違い|企業サイトにMTが選ばれる理由・費用・移行判断を解説Movable Type
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この記事でわかること
Movable TypeとWordPressの違い・向いている企業・2026年最新ライセンス費用・バージョンアップ費用・WordPress移行の判断基準を実務視点で解説します。「MTを使い続けるべきか、WordPressに乗り換えるべきか」の判断材料を整理しました。

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株式会社サンクユー Nakamura
Movable Type・WordPressの両方を制作・運用してきた立場から、「どちらが正解か」ではなく「どちらが自社に合っているか」という実務判断の視点で整理します。

Movable Type(ムーバブルタイプ)は、日経平均株価構成銘柄の59%・国立大学の81%に採用されてきた実績を持つCMSです(シックス・アパート社調べ・2022年6月時点)。一方でWordPressは世界シェアが圧倒的で、中小企業のコーポレートサイトからメディアまで幅広く使われています。

「今使っているMovable Typeをそのまま使い続けるべきか」「WordPressに移行すべきか」「新規でどちらを選ぶべきか」という相談は、制作会社への問い合わせの中でも特に多いテーマです。

本記事では両CMSの違いと、実務に即した選択・移行の判断基準を整理します。

Movable Typeとは

Movable Type(MT)は、シックス・アパート社(Six Apart)が開発・提供するCMS(コンテンツ管理システム)です。2001年にリリースされ、国内では官公庁・大企業・大学などセキュリティを重視する組織を中心に普及してきました。

最大の特徴は、記事を公開する際に静的HTML(完成されたHTMLファイル)を生成するアーキテクチャです。これによりWordPressのような動的CMSと比べてサーバーへの負荷が低く、セキュリティリスクが小さい構造になっています。

2025年10月にはMovable Type 9がリリースされ、現在も積極的に開発・サポートが続いています。

WordPressとの違い(比較表)
観点Movable TypeWordPress
ライセンス有償(スタンダード版132,000円〜)無料(オープンソース)
出力方式静的HTML生成動的生成(PHPでリアルタイム生成)
セキュリティリスク低い(静的HTMLのため攻撃対象が少ない)比較的高い(プラグイン脆弱性・ブルートフォース等)
表示速度高速(静的HTMLを配信)設定・サーバーによる
サポートシックス・アパート社の日本語サポートコミュニティのみ(公式サポートなし)
プラグイン・拡張少ない(制作会社依存)豊富(世界中で開発)
SEO設定次第で対応可プラグインが豊富で対応しやすい
情報量少ない(国内中心)膨大(国内外に情報が豊富)
更新のしやすさ再構築(リビルド)が必要リアルタイム更新
主な採用組織官公庁・大企業・大学・医療機関中小企業・メディア・個人・EC

Movable Typeが選ばれる理由

MTが大企業・官公庁・大学に選ばれ続ける理由は主に3つです。

① セキュリティの堅牢さ

MTの静的HTML出力アーキテクチャは、WordPressのような動的CMSと比べて攻撃対象となるエンドポイントが少なく、SQLインジェクション・ブルートフォース攻撃などのリスクが構造的に低いです。

情報システム部門やセキュリティ担当から「なぜWordPressではなくMTなのか」と問われたとき、この静的HTML出力という設計思想が答えになります。

② シックス・アパート社の日本語サポート

WordPressは公式サポートがなく、問題が起きたときはコミュニティや制作会社に頼るしかありません。MTはシックス・アパート社からメール・電話でのテクニカルサポートを受けられます(年間メンテナンス加入が必要)。企業のWeb担当者にとって「何かあったときに問い合わせ先がある」という安心感は大きいです。

③ 安定した表示速度と負荷耐性

静的HTMLを配信するため、アクセスが集中してもサーバー負荷が低く表示が安定しています。大規模キャンペーンや緊急情報の発信など、突発的なアクセス増加にも強い構造です。

MTのデメリットも正直に
MTはWordPressと比べて情報が少なく、対応できる制作会社が限られます。プラグインの選択肢も少ないため、機能追加は制作会社へのカスタマイズ依頼が基本になります。更新のたびに「再構築(リビルド)」が必要で、ページ数が多いサイトでは時間がかかることも欠点です。

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Movable Typeのライセンス・費用(2026年最新)

Movable Typeには複数のエディションがあります。2026年4月以降の最新価格を整理します。

エディション初期費用年間費用向いているケース
スタンダード版最多利用132,000円(税込)44,000円(税込)中規模企業サイト・コーポレートサイト
Advanced版1,650,000円(税込)330,000円(税込)大規模・複数サイト・エンタープライズ
クラウド版0円月額13,750円〜(税込)サーバー管理不要・運用負荷を下げたい
MovableType.net0円月額2,750円〜(税込)小規模・個人・ブログ用途

※ 2026年4月1日以降の価格。最新情報はシックス・アパート社公式サイトでご確認ください。

POINT
スタンダード版は初年度132,000円(ライセンス+1年メンテナンス込み)、2年目以降は年間44,000円のメンテナンス費用がかかります。メンテナンスを更新しなくてもMT自体は使えますが、セキュリティ対応のためコーポレートサイトでは継続が事実上必須です。

サイト制作費用の目安

ライセンス費用とは別に、サイトの設計・デザイン・実装にかかる制作費用が発生します。

サイト規模制作費用目安期間目安内容
小規模(10〜30ページ)30〜80万円1〜2ヶ月コーポレートサイト・ランディングページ
中規模(30〜100ページ)80〜150万円2〜4ヶ月企業サイト・製品サイト・採用サイト
大規模(100ページ以上)150万円〜3ヶ月〜グループサイト・多言語対応・複数ブランド
リニューアル(既存MT)50〜150万円2〜4ヶ月デザイン刷新・テンプレート改修
MT制作会社の選び方
MTはWordPressと比べて対応できる制作会社が少ないです。シックス・アパート社の公認パートナーや、MT制作実績が豊富な会社に依頼することで、テンプレート設計・バージョンアップ対応・サポートの質が安定します。

バージョンアップ費用と判断基準

現在MTの古いバージョンを使っているサイトに対して、「バージョンアップすべきか」という判断を迫られるケースが多いです。

バージョンアップ作業費用の目安

1〜2バージョン差

作業費用目安:20〜40万円。テンプレートの軽微な修正・動作確認・本番移行が中心。

3バージョン以上の差

作業費用目安:40〜80万円以上。テンプレートの大幅改修・廃止された機能の代替実装が必要になるケースが多い。

MT4・MT5からの移行

作業費用目安:60〜150万円。アーキテクチャの変更が大きく、実質的なリニューアルになることがある。

バージョンアップしない場合のリスク

セキュリティ脆弱性への対応が受けられなくなる。特に外部公開サイトでは早期対応を推奨。

バージョンアップ vs サイトリニューアルの判断

バージョンアップ費用がかさむ場合、「バージョンアップだけするか」「この機会にサイトリニューアルも合わせてするか」「WordPressへ移行するか」の3択になります。判断基準は以下の通りです。

  • サイトのデザイン・コンテンツ構成に大きな不満がない → バージョンアップのみ
  • デザインが古い・コンテンツ構成も見直したい → バージョンアップ+リニューアル
  • WordPress移行メリットが大きい(後述)→ WordPress移行も選択肢に

WordPressへの移行を検討する場合

MTからWordPressへの移行を検討するのは、以下のような状況が多いです。

  • ブログ・オウンドメディアの更新頻度を高めたい・SEOを強化したい
  • MT対応の制作会社が見つかりにくい・コストが高い
  • 社内のWeb担当者がWordPressに慣れており、自社更新をしやすくしたい
  • ライセンス・メンテナンス費用を削減したい
  • プラグインで機能を柔軟に追加・変更したい
MT→WordPress移行費用の目安
移行内容費用目安期間目安
コンテンツ移行のみ(デザイン流用)30〜60万円1〜2ヶ月
デザイン刷新+コンテンツ移行80〜150万円2〜4ヶ月
大規模サイト(100ページ以上)の全面移行150〜300万円3〜6ヶ月
移行前に確認すべきこと
MT→WP移行で失敗しやすいのは、URLの変更によるSEO損失(リダイレクト設定の漏れ)と、MT特有のテンプレート構造をWordPressで再現できないケースです。移行計画を立てる際は、現サイトのURL構造の維持とコンテンツのインポート方法を事前に確認してください。

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MTを使い続けるべきか・移行すべきかの判断基準

「MTのまま継続すべきか、WordPressに移行すべきか」を判断するための基準を整理します。

MTを維持すべきケース

セキュリティ・安定性を最優先

  • 官公庁・大企業・医療機関・大学
  • 情報システム部門がセキュリティ要件を厳しく管理している
  • アクセス集中が起きやすい(キャンペーン・緊急情報等)
  • シックス・アパート社の日本語サポートが必要
  • 現在のMTサイトが安定して機能していて不満が少ない

WordPress移行を検討すべきケース

SEO・更新性・コスト優先

  • ブログ・オウンドメディアを強化してSEO集客したい
  • 社内担当者が自分でコンテンツ更新・管理したい
  • MT対応会社のコストが高く、保守・改修の発注が難しい
  • ライセンス・年間メンテナンス費用を削減したい
  • プラグインで機能を柔軟に追加・変更したい
まとめ
「WordPressの方がシェアが大きいから移行すべき」という単純な判断は危険です。セキュリティ要件・運用体制・コスト・SEO目標を整理した上で判断することが重要です。MTのままバージョンアップした方が、移行コストと運用リスクを考えると合理的なケースも多くあります。

よくある質問
Q
Movable TypeとWordPressの違いは何ですか?
+
主な違いは4点です。①セキュリティ:MTは静的HTML出力でWordPressより攻撃リスクが低い。②ライセンス:MTは有償(スタンダード版132,000円〜)、WordPressは無料。③カスタマイズ:WordPressはプラグインが豊富、MTは制作会社依存。④サポート:MTはシックス・アパート社の日本語サポートあり、WordPressはコミュニティのみ。
Q
Movable Typeのライセンス費用はいくらですか?
+
2026年4月以降の最新価格は、スタンダード版がライセンス132,000円(税込)+年間メンテナンス44,000円(税込)、クラウド版が月額13,750円(税込)〜です。サイト制作費用は別途30〜150万円程度かかります。
Q
Movable TypeからWordPressへ移行すべきですか?
+
一概には言えません。セキュリティ要件が厳しい・官公庁・大企業の場合はMT維持を推奨します。SEO強化・担当者が自分で更新したい・MT対応会社のコストが高いという場合はWordPress移行を検討する価値があります。移行費用は50〜200万円程度かかるため、維持コストと移行コストを比較して判断してください。
Q
Movable Typeのバージョンアップ費用はいくらですか?
+
作業費用の目安は1〜2バージョン差で20〜40万円、3バージョン以上の差で40〜80万円以上です。MT4・MT5からの移行は60〜150万円程度かかります。詳しくはバージョンアップ費用セクションをご覧ください。

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投稿者プロフィール

Nakamura
サンクユーのEC-CUBE担当。15年以上にわたりEC-CUBE開発に従事し、2系・3系・4系すべてに精通。難易度の高いカスタマイズや、他社構築サイトの改修・再設計も多数対応しています。

Javaでの業務システム開発を起点に、PHP・Perl・フロントエンド・CMSまで横断的に対応。基幹システム連携や業務フローを踏まえた設計を得意とし、複雑な要件にも柔軟に対応可能です。

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