EC-CUBEで受注明細書PDFを出力するメリットとは?ピッキング・梱包・発送まで支える帳票

EC-CUBEで受注明細書PDFを出力するメリットとは?ピッキング・梱包・発送まで支える帳票EC-CUBE
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この記事でわかること
受注明細書は、単なる記録用の書類ではありません。注文を受けてから商品を出荷するまでの間、ピッキング(商品集め)・梱包・発送という現場作業を支える「作業指示書」として使われます。さらに、出荷後の確認・社内共有・保管にも使えます。本記事では、受注明細書をEC-CUBEでボタン1つでPDF出力できるようにし、出荷オペレーションから受注管理までを効率化する方法を、実際に当社が実装した帳票をもとに解説します。

堀川 治(株式会社サンクユー 代表取締役)
受注明細書は、現場では「ピッキングリスト」や「出荷指示書」として毎日使われる書類です。何を・いくつ・どこへ・どう送るかが1枚にまとまっているからこそ、出荷作業が滞りなく回ります。EC-CUBEはオープンソースなので、こうした実務に即した帳票をカスタマイズで作れます。実際に当社が実装した受注明細書PDFをもとに、その役割と実装内容を紹介します。

受注明細書は「出荷作業の指示書」として使われる

受注明細書というと「記録のために保管する書類」と思われがちですが、現場での主な役割はむしろ別にあります。注文を受けてから商品を出荷するまでの一連の作業を進めるための指示書です。

受注明細書には、出荷作業に必要な情報がすべて載っています。実際の作業の流れに沿って見ると、それぞれの工程で使われていることが分かります。

工程受注明細書の使われ方使う情報
ピッキングどの商品を・いくつ集めるかを確認しながら商品を集める商品名・商品コード・数量
梱包集めた商品を照合し、同梱物や記載指示を確認して梱包する商品明細・出荷メモ(同梱書類の指示など)
発送どこへ・どの配送方法で送るかを確認して発送手続きをするお届け先情報・お届け方法
照合・確認注文番号をキーに、各工程で内容を突き合わせる注文番号

つまり受注明細書は、1枚で出荷作業を最後まで完了させるための書類です。これが手元になかったり、人によって参照する情報がバラバラだったりすると、ピッキング漏れ・誤梱包・誤発送といったミスにつながります。注文をスムーズに完了させるうえで、要となる帳票なのです。

サンプルで見る実例:実際に当社が実装した受注明細書では、商品名・商品コード・数量(ピッキング用)、お届け先・お届け方法(発送用)、そして「納品書備考欄に発注番号を記載」といった出荷メモ(梱包・同梱書類の指示用)まで、出荷作業に必要な情報が1枚に整理されています。現場がこの1枚を見れば、商品を集めて・梱包して・送るところまで進められる設計です。

管理画面だけでは出荷作業も保管もしづらい

EC-CUBEの管理画面には受注管理機能があり、注文の一覧や詳細を確認できます。しかし、管理画面の情報は「その場で画面で確認する」ことには向いていても、出荷作業や保管といった用途には不便です。出荷の現場で、商品を集めながらパソコンの画面を見続けるのは現実的ではありません。次のような場面で、紙やPDFの帳票が必要になります。

やりたいこと管理画面だけだと
出荷作業(ピッキング・梱包・発送)をする作業のたびに管理画面を見るのは非効率。手元に作業指示書がないと現場が回らない
後から注文内容を確認する管理画面にログインして該当注文を探す必要がある。「その時点の内容」を固定で残せない
社内で注文内容を共有する画面キャプチャやメール転記になり、人によって方法がバラつく
注文内容を保管する保存形式が統一されず、管理が散らかる
取引先へ明細を渡す管理画面の情報をそのまま渡せない

受注業務では「注文を受けた時点の内容を、決まった形で残しておく」ことが重要です。管理画面の情報は変動しうるデータであり、ある時点のスナップショットを固定して保管する用途には、別の仕組みが必要になります。

楽天・Yahoo!のような受注明細書が自社ECにもある価値

楽天市場やYahoo!ショッピングなどのモールでは、注文ごとに明細書(注文伝票)をPDFなどで出力・保管できるのが一般的です。モール運用に慣れた事業者にとって、これは「あって当たり前」の機能です。

ところが、自社ECに移行したり自社ECを併用したりすると、この帳票管理が意外と弱いことに気づきます。モールでは標準だった受注明細書の出力が、自社ECにはない——これが、自社EC運用で感じる不便の一つです。

受注明細書PDFを自社ECにも実装すれば、モールと同じ感覚で受注管理ができます。注文内容を確認・共有・保管する業務が、モール運用と同等の管理性を持てるようになります。

受注明細書PDFで実現できること

受注明細書をPDFで出力できるようにすると、以下が実現できます。

  • ピッキング・梱包・発送の作業指示書として、現場で使える
  • 印刷して手元に置きながら、出荷作業を進められる
  • 注文を受けた時点の内容を、固定の形でPDFとして残せる
  • 出荷後の確認・社内共有・保存・監査対応など、さまざまな用途に使える
  • 保存形式が統一され、受注管理が標準化される
  • 注文番号・請求先・お届け先・商品明細・税率別金額まで、必要な情報が1ページに網羅される

実際に当社が実装した受注明細書(注文伝票)では、注文番号・注文日・対応状況・支払方法・請求先情報・お届け先情報・お問い合わせ/出荷メモ・商品明細(商品コード・単価・数量・小計)・送料・手数料・税率別金額までを、1ページのPDFに整理して出力できます。受注管理に必要な情報が、1枚で完結する形です。

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実装のポイント(ボタン1つでPDF生成)

受注明細書PDF機能は、EC-CUBEの管理画面に「PDF出力ボタン」を追加し、ボタンクリックでPDFを生成・ダウンロードする方式で実装します。EC-CUBEの管理画面には既存の帳票機能もあるため、それと同じ操作感で使えるのがポイントです。

実装のポイント内容
ボタンクリックで生成管理画面の受注詳細などからボタン一つでPDFを生成し、そのままダウンロードできる
既存帳票と同じ操作感EC-CUBEの既存帳票(納品書など)と同じ感覚で使えるため、運用に馴染みやすい
固定レイアウトレイアウトを固定して生成するため、出力するたびに見た目が安定する
1ページに収める必要な情報を1ページに収まるよう調整しやすく、保管・印刷に適している
出力項目のカスタマイズ注文情報のうち、どの項目を載せるかを自社の運用に合わせて設計できる

EC-CUBEはオープンソースのため、出力する項目・レイアウト・ボタンの設置場所などを、自社の受注業務に合わせて設計できます。たとえば「納品書備考欄に発注番号を記載する」といった、取引先ごとの運用ルールにも対応できます。

なぜブラウザ表示ではなくPDF出力なのか

帳票を残す方法には、大きく「ブラウザに表示する方式」と「PDFを生成する方式」があります。受注明細書のように保管・共有が目的の帳票では、PDF出力方式が適しています。

ブラウザ表示方式PDF出力方式
レイアウトの安定性ブラウザや印刷設定によって崩れることがある固定レイアウトで安定する
保存・保管保存形式がバラつきやすいPDFファイルとして統一的に保管できる
社内共有・取引先への送付そのまま渡しにくいファイルとして渡しやすい
1ページ調整環境によって崩れやすい1ページに収める調整がしやすい
保管・共有が目的ならPDF:ブラウザ表示は手軽ですが、見る人の環境(ブラウザの種類・印刷設定)によって見た目が変わる可能性があります。受注明細書のように「決まった形で残す・渡す」ことが目的の帳票では、レイアウトが固定され保存性の高いPDF出力方式が安定します。

どんな企業に向くか

  • 自社で出荷作業(ピッキング・梱包・発送)を行っている
  • 出荷の現場で、紙やPDFの作業指示書を使いたい
  • 受注内容を紙やExcelで管理・保管している
  • 楽天・Yahoo!などモールでの販売経験があり、自社ECの帳票管理に物足りなさを感じている
  • 注文内容を社内で共有・保管する必要がある
  • 取引先へ注文明細を渡す場面がある
  • EC-CUBEで受注管理をしているが、帳票出力が不足している

特に、受注件数が増えてきて出荷作業が忙しくなっている企業や、「注文内容を後から確認・保管する業務」が煩雑になっている企業ほど、受注明細書PDFの導入効果が高くなります。出荷ミスの防止と、受注管理の効率化を同時に実現できます。

よくある質問

受注明細書PDFは、ピッキングや梱包などの出荷作業にも使えますか?

使えます。むしろ、それが受注明細書の主な用途の一つです。商品名・商品コード・数量はピッキング(商品集め)に、お届け先・お届け方法は梱包・発送に、出荷メモは同梱書類の指示などに使えます。注文番号をキーに各工程で内容を照合できるため、1枚で出荷作業を最後まで進められます。印刷して手元に置きながら作業できるので、管理画面を見ながらの作業より効率的で、ピッキング漏れや誤発送などのミス防止にも役立ちます。どの情報を載せるかは、自社の出荷作業に合わせて設計できます。

EC-CUBEの標準機能では受注明細書をPDF出力できないのですか?

EC-CUBEには標準で納品書などの帳票機能がありますが、「受注明細書(注文伝票)」として必要な情報を1ページにまとめた帳票や、自社の運用に合わせた項目・レイアウトのPDF出力は、標準のままでは対応しきれない場合があります。EC-CUBEはオープンソースのため、出力項目やレイアウトを自社の受注業務に合わせてカスタマイズし、ボタン1つでPDF生成できる機能を追加できます。

どんな情報をPDFに載せられますか?

注文番号・注文日・対応状況・支払方法・請求先情報・お届け先情報・商品明細(商品コード・単価・数量・小計)・送料・手数料・税率別金額・各種メモなど、受注管理に必要な情報を載せられます。どの項目を載せるか、どう配置するかは自社の運用に合わせて設計できます。たとえば備考欄に発注番号を記載するなど、取引先ごとのルールにも対応可能です。

既存のEC-CUBEサイトに後から追加できますか?

可能です。既存のEC-CUBEサイトにも、受注明細書PDFの出力機能をカスタマイズで追加できます。現在のEC-CUBEのバージョンや既存の帳票機能との関係を確認する必要があるため、まず現状を調査した上で、出力する帳票の仕様(項目・レイアウト)と実装方法を見積もるのが一般的な流れです。どんな帳票にしたいかのイメージがあれば、それをもとに設計を進められます。

ブラウザで表示する方式とPDF生成方式、どちらがいいですか?

受注明細書のように保管・共有・印刷が目的の帳票では、PDF生成方式が適しています。ブラウザ表示方式は手軽ですが、見る人のブラウザや印刷設定によってレイアウトが崩れる可能性があります。PDF生成方式なら固定レイアウトで見た目が安定し、1ページに収める調整もしやすく、ファイルとして保管・共有できます。当社では、保存性と見た目の安定性を重視し、ボタンクリックでPDFを生成・ダウンロードする方式を採用しています。

EC-CUBEの受注明細書PDF機能、構築のご相談を承ります

EC-CUBE公式パートナーとして、製造業・卸売業のBtoB-EC構築を多数手がけています。出荷作業の指示書にもなる受注明細書をはじめ、各種帳票のPDF出力機能を、御社の出荷オペレーションや受注業務に合わせて設計・実装します。「こんな帳票が欲しい」というイメージからご相談いただけます。

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投稿者プロフィール

Nakamura
サンクユーのEC-CUBE担当。15年以上にわたりEC-CUBE開発に従事し、2系・3系・4系すべてに精通。難易度の高いカスタマイズや、他社構築サイトの改修・再設計も多数対応しています。

Javaでの業務システム開発を起点に、PHP・Perl・フロントエンド・CMSまで横断的に対応。基幹システム連携や業務フローを踏まえた設計を得意とし、複雑な要件にも柔軟に対応可能です。

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