営業がFAX受注処理から解放。BtoB-EC導入で「提案時間が2倍」になった卸売業の成功事例

営業がFAX受注処理から解放。BtoB-EC導入で「提案時間が2倍」になった卸売業の成功事例B2B-EC
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はじめに:御社の「エース営業マン」が、受注処理に追われていませんか?

「営業担当者が、日々の業務時間の多くを、社内向けの作業に費やしている」
これは、多くの中堅・中小企業が抱える、深刻な「見えざるコスト」です。

・顧客から届くFAXや電話での定番商品の受注処理
・「あの商品の在庫ある?」という確認のための社内調整
・「前回と同じものを」という注文のために、過去の伝票を探す作業
・手入力による注文ミスや伝達漏れのフォロー、クレーム対応

これらは、営業の本来業務である「新規提案」「既存顧客との関係構築」「課題解決」といった、売上を創出する活動から貴重なリソースを奪う、いわば「作業」に他なりません。

今回紹介する事例は、まさにこの「受注処理型営業」の沼から脱却するためBtoB-ECを導入し、営業効率を約2倍に向上させ、営業組織を「提案型営業」へと変革させることに成功した、ある企業の物語です。

第1章:事例企業の概要と「受注処理地獄」という課題

対象となったのは、年商30億円規模の卸売業を営む企業です。
数百社の顧客を抱え、その取引の大半は「日々同じ商品を繰り返し発注する」リピート注文で占められていました。

しかし、その業務フローは深刻な課題を抱えていました。

1. 営業が「受注窓口」となり、業務が麻痺

定番商品の注文が電話・FAXで、すべて営業担当者宛に届いていました。
営業は、日中はお客様対応、夕方オフィスに戻ってからは、その日受けた注文を基幹システムに手入力するという「事務作業」に追われる日々。
提案資料を作成する時間は、残業時間にしか確保できませんでした。

2. 提案活動が「後回し」になる悪循環

毎日の受注入力と、顧客からの「納期確認」「在庫確認」の電話対応でリソースが飽和。
その結果、営業活動は「御用聞き」に終始し、新商品やクロスセルの提案活動は完全に後回しになっていました。

3. 人的ミスによるクレーム対応

手作業での転記や電話での聞き間違いによる注文ミスや確認漏れが頻発。
そのクレーム対応に、さらに貴重な営業時間が奪われるという悪循環に陥っていました。

4. 顧客からの隠れた不満

実は、顧客側からも「営業担当者が捕まらないと発注できない」「夜間や早朝に簡単に注文したい」といった声が上がっており、顧客満足度の低下も懸念されていました。

第2章:BtoB-EC導入のポイント。 狙いは「営業リソースの創出」

経営陣は、この状況を「営業個人の問題」ではなく「仕組みの問題」と捉え、BtoB-ECの導入を決断しました。
その目的は、単なるEC化ではなく、営業を「受注処理」から解放し、「提案活動」という本来の仕事に集中させるための「リソース創出」でした。

導入にあたり、以下の3つの機能を最重要ポイントとして実装しました。

1. 定番商品のWeb受注(再注文機能)

取引の大半を占める「繰り返し注文される定番商品」を、BtoB-ECシステムに集約。
特に、顧客が過去の注文履歴からワンクリックで再注文できる機能を実装し、顧客側の利便性を高め、電話・FAXからの移行を強力に促しました。

2. 顧客専用マイページ(BtoB特有の取引条件の自動化)

BtoB取引で必須となる「顧客ごとに異なる価格(掛け率)」や「取引条件」を、顧客がログインした際に自動で反映させる「専用マイページ」を構築。
これにより、営業担当者が都度、価格調整や見積確認を行う手間を完全に撤廃しました。

3. 営業ダッシュボード(顧客の「今」を可視化)

BtoB-ECは、単なる受注システムではありません。
顧客の「注文履歴」や「ECサイト内の閲覧履歴」を、営業担当者がリアルタイムで閲覧できるダッシュボード機能を設けました。
これにより、営業は「勘」ではなく「データ」に基づいた提案が可能になります。

第3章:導入後の成果。 「提案時間2倍」がもたらしたもの

BtoB-ECの導入と運用定着後、営業部門には劇的な変化が起こりました。

1. 受注処理時間が50%以上削減(リソースの創出)

これまで営業が対応していたFAX・電話による定番受注が激減し、BtoB-ECシステムに移行。
営業は「処理業務」から完全に解放され、受注処理にかかっていた時間が半分以下になりました。

2. 提案時間が「2倍」に増加(リソースの再配分)

上記で創出された「空き時間」を、すべて「新商品提案」や「既存顧客の課題解決型ミーティング」に振り向けました。
結果として、営業担当者一人あたりの「提案活動」に使える時間が、導入前と比較して約2倍に増加しました。

3. 顧客満足度の向上と「攻め」の営業

顧客からは「発注が夜中でもスマホで完結できて簡単」「納期確認がマイページですぐにできる」という声が増え、顧客満足度も向上しました。
さらに、営業は「営業ダッシュボード」を活用し、「最近この顧客はAという商品ページをよく見ているな。
関連するBを提案してみよう」といった、顧客の潜在ニーズを先読みした「攻め」の営業活動を展開できるようになりました。

4. 売上増加につながる「商談の質」の向上

営業が本来の役割である「提案」に集中できるようになったことで、単なる「御用聞き」の訪問はゼロになりました。
一つ一つの商談の質が飛躍的に向上し、顧客との関係性が深まった結果、クロスセルやアップセルによる売上増加にも直結しました。

第4章:営業効率化のインパクトとは?

BtoB-ECの導入効果は、単なる「受注がWebになった」という業務効率化にとどまりません。
本質的なインパクトは、営業担当者の役割そのものを進化させる点にあります。

・「作業者」から「提案者」へ
BtoB-ECが「作業者」の役割を担い、営業担当者は「提案・課題解決を支援するコンサルタント」へと進化します。

・「受動的」から「能動的」へ
注文を待つ受動的な営業から、データを元に顧客の課題を先読みして仕掛ける、能動的な営業へと変革します。

この変革こそが、営業効率が2倍になり、売上や顧客ロイヤルティの向上につながるメカニズムです。

まとめ

今回の事例から学べることは、非常にシンプルです。

・定番商品の受注は「仕組み」に任せ、営業は「提案活動」に集中する
・BtoB-ECの導入は、営業の役割を奪うのではなく、その「価値」を最大化する
・結果として、営業効率が2倍になり、商談の質が飛躍的に向上する

「営業が受注処理に追われて、提案活動ができていない」
「営業効率を抜本的に改善し、売上を伸ばす体制を作りたい」

もし御社がそう感じているのであれば、BtoB-ECの導入は、その課題を解決する最も強力なソリューションの一つとなるでしょう。

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