はじめに
企業間取引においてEC化が進む中、「自社に合ったBtoB-ECの構築方法がわからない」とお悩みの方も多いのではないでしょうか。
本記事では、BtoB-ECを構築する際の主要な選択肢である「EC-CUBE」「Shopify Plus」「スクラッチ開発」の3つを比較し、自社に最適な選択肢を見つける手助けをします。
結論から言うと、柔軟なカスタマイズ性とコストバランスを兼ね備えたEC-CUBEはBtoB-ECに最適なプラットフォームです。
各構築手法の概要
手法 | 特徴 | 対象規模 | カスタマイズ性 | 費用感 |
---|---|---|---|---|
EC-CUBE | 日本製オープンソース。自由なカスタマイズが可能 | 中小〜中堅企業 | ◎ 高い | △ 中程度(50万〜300万円) |
Shopify Plus | 海外SaaS型。スピード構築・安定運用 | 小〜中規模 | △ 限定的 | △ 月額+手数料制(高機能は別料金) |
スクラッチ開発 | フルオーダーメイド | 大規模・特殊要件向け | ◎ 非常に高い | ✕ 高額(500万〜数千万円) |
なぜBtoB-ECにEC-CUBEが選ばれるのか?
1. カスタマイズ性の高さ
BtoBの商習慣(掛売、見積対応、取引先ごとの価格表示、受注CSVの自動出力など)は標準機能では対応しきれないことが多いですが、
EC-CUBEなら完全に要件に合わせた機能追加が可能です。
- 特定企業にのみ表示される商品カテゴリ
- 注文後に見積書PDFを自動生成しメール送付
2. 自社データの完全管理
EC-CUBEはサーバーに構築するオンプレ型のため、データをすべて自社で管理可能です。
個人情報保護や、基幹システムとの連携要件が厳しい企業でも安心です。
- データ連携に柔軟(APIやバッチ連携など自由に実装可能)
3. 中長期的なコストパフォーマンス
Shopify Plusは月額料金+アプリ課金+売上連動課金がかかるのに対し、
EC-CUBEは初期構築費用はかかるが、ランニングコストは抑えやすいため、3〜5年スパンでは高い費用対効果を発揮します。
EC-CUBEが向いている企業の例
- ITリテラシーがあり、細かな業務要件に対応したい企業
- 特定企業専用の会員制ECを作りたいメーカー・卸業者
- データ連携・帳票出力・業務効率化を重視する企業
- SaaSの制限に物足りなさを感じている中堅企業
他の構築手法との比較
Shopify Plusのメリット・デメリット
- ✅ クイックスタートが可能。デザインも洗練。
- ❌ 独自機能の実装に制限が多く、BtoBの特殊要件には不向き
- ❌ 日本語対応・外部システム連携も限られる
スクラッチ開発のメリット・デメリット
- ✅ 完全自由な設計が可能
- ❌ 高コスト&長納期。要件変更のコストも高く中小企業には非現実的
まとめ:多くのBtoB企業に最適解となるのは「EC-CUBE」
BtoB-EC構築においては、以下の3点を同時に実現する必要があります:
- 業務にフィットするカスタマイズ性
- 安心して使い続けられる拡張性と保守性
- 中長期的に見たコストパフォーマンス
これらをバランスよく満たす選択肢として、EC-CUBEは非常に理にかなったプラットフォームです。
当社では、EC-CUBEを活用したBtoB-EC構築を多数手がけており、貴社の業務要件に合わせた最適な構成をご提案可能です。
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投稿者プロフィール
- CEO
- 関西大学卒業後、東証プライム上場企業ゼネコンにて人事総務業務に従事。
幼少よりモノ作りが好きだったこともあり、「モノを作る仕事がしたい」という思いからシステムベンダーへ転職。
システムベンダーでは、IBMオフコンAS400で金融、物流、販売管理、経理、人事総務などのシステムを開発。
台北に駐在し遠東國際商業銀行のシステム構築プロジェクトへの参画など貴重な経験を積む。
10年間で、プログラマ、SE、プロジェクトリーダー、プロジェクトマネージャーを務め、「システムの質は要件定義の質に比例する」と学ぶ。
その後、クレジット決済代行会社にヘッドハンティングされる。
決済システムの再構築、国内外の銀行システムとの接続、クライアントの会社サイト制作・ECサイト構築を行う。
一方、組織改革を任され、20名から60名へ会社規模を拡大させる。(退任時役職:常務取締役)
2008年クリエイティブチーム・サンクユーを立ち上げ、2010年に法人化し株式会社サンクユーを設立。
クライアントの業界、取扱商材、ターゲット顧客を理解・分析することで、結果が出るWEBサイトを制作することを得意とする。
また、ECサイト構築・運営への造詣も深く、NTTレゾナント株式会社が運営するgoo Search Solutionでコラムを執筆。
ECマーケティングレポート | goo Search Solution
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