「FAX受注が止まらない」
「毎日、注文書の山を処理している」
「担当者が休むと業務が止まる」
この状態が続いている場合、それは一時的な繁忙ではなく、受注構造の限界です。
近年、BtoB企業から多く寄せられるご相談が「FAX受注をEC化したい」というものです。しかし、単にFAXをWebに置き換えるだけでは、根本的な解決にはなりません。
BtoB-EC化で成功する企業と失敗する企業の違いは、最初の一手にあります。
いきなりシステム選定を始めると、ほぼ確実に遠回りになります。
なぜFAX受注は限界を迎えるのか
FAX受注は長年、BtoB取引を支えてきました。
- 顧客が慣れている
- 営業が柔軟に対応できる
- 例外処理に強い
- 導入コストが不要
しかし裏側では、次のような非効率が蓄積しています。
- FAX内容を目視確認し、基幹へ手入力
- 顧客別単価を都度確認
- 在庫確認の社内連絡
- 文字判読不能による電話確認
- 担当者依存の暗黙ルール
これらはすべて「人の努力」に依存しています。
人材不足や属人化が進めば、必ず破綻します。
いきなりBtoB-ECを導入してはいけない理由
FAXが限界だと感じた企業が最初に行いがちなのは、ツール選定です。
- とりあえずECを導入する
- SaaSで安く始める
- FAXをやめることをゴールにする
しかし業務整理をせずにEC化すると、次の問題が発生します。
- 例外処理がシステムに載らない
- 電話確認が残る
- 顧客が使わない
- 受注業務が二重化する
結果、「ECを入れたのに楽にならない」という状態になります。
BtoB-EC化はシステム導入ではなく、受注業務の再設計プロジェクトです。
FAX受注の会社が最初にやるべき4つのこと
1. 受注フローの可視化
注文受付から請求までの流れを全て洗い出します。
- 注文受付
- 単価確認
- 在庫確認
- 納期回答
- 出荷指示
- 請求処理
図解できない業務は、システム化できません。
2. 例外処理の棚卸し
BtoBでは例外が日常です。
- 特別単価
- 数量調整
- 後日単価修正
- 一部キャンセル
- 掛売条件変更
どこまで標準化できるかが、EC成功の分岐点です。
3. 顧客別価格ロジックの整理
BtoB-EC最大の難所は価格設計です。
- 掛率管理
- 数量階段制
- 契約単価
- 期間限定価格
価格ロジックが整理できていない状態でEC化すると、後から必ず作り直しが発生します。
4. 基幹システム連携方針の決定
- 受注データはどこへ渡すか
- 在庫の正本はどちらか
- 請求確定タイミングはどこか
ここを曖昧にしたまま進めると、業務負担は増大します。
BtoB-EC化で得られる本質的な価値
正しく設計されたBtoB-ECは単なる注文サイトではありません。
- 再注文の効率化
- 履歴データ活用
- 価格管理の一元化
- 属人化の解消
- 営業の提案時間創出
特に重要なのは、営業が受注処理から解放されることです。
営業の本来の役割は入力作業ではなく、提案活動です。
FAX受注が多い企業ほど早く動くべき理由
担当者の退職や欠勤が、業務停止リスクになります。
BtoB-EC化は効率化施策ではなく、事業継続対策でもあります。
BtoB-ECの正解は企業ごとに違う
業種、商習慣、価格体系、基幹構成によって設計は異なります。
他社事例をそのまま真似ても成功しません。
サンクユーでは、いきなりシステム提案は行いません。
まず受注構造を整理し、EC適合性を診断します。
FAXが止まらなくなる前に、
業務を仕組み化する第一歩を踏み出してください。









