FutureShop(フューチャーショップ)とは?料金・メリット・注意点をEC-CUBE等と比較し徹底解説|失敗しないECサイトの選び方

FutureShop(フューチャーショップ)とは?料金・メリット・注意点をEC-CUBE等と比較し徹底解説|失敗しないECサイトの選び方ECサイト構築・運営
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はじめに:ECサイト構築、その選択が事業の未来を決める

ECサイトの構築を検討する際、多くの企業が「どのプラットフォームを選ぶべきか?」という重要な岐路に立ちます。
オープンソースの代表格であるEC-CUBE、世界No.1シェアのShopify、そして、国内のBtoC事業者に長年支持され続けているASP(クラウド)型プラットフォーム、「FutureShop(フューチャーショップ)」。

「とにかく早く始めたい」「デザインにこだわりたい」「将来的にBtoBも展開したい」…
事業者の数だけ、理想の形は存在します。

特にFutureShopは、その堅牢な機能と手厚いサポートから、アパレルやコスメ、食品といった「ブランドの世界観」と「顧客との関係性(CRM)」を重視する企業に選ばれてきました。

本記事では、FutureShopがなぜ多くのBtoC事業者に支持されるのか、その特徴・強みから、見落としがちな注意点・デメリットまでを徹底的に深掘りします。
さらに、EC-CUBEShopify(ショッピファイ)といった他サービスとの比較を通じて、貴社のビジネスモデルと成長戦略に本当にフィットするECプラットフォームはどれなのか、その判断材料を分かりやすく提供します。

第1章:FutureShop(フューチャーショップ)とは?

まずは、FutureShopの基本的な立ち位置と特徴について解説します。

FutureShopの概要

FutureShopは、株式会社フューチャーショップが2003年から提供している、SaaS型(クラウド型)のECプラットフォームです。
ASPカートとも呼ばれ、自社でサーバーを準備・管理する必要がなく、月額料金を支払うことで常に最新かつ安全なシステムを利用できます。

長年の運用実績から、日本の商習慣に合わせた機能が豊富に揃っており、特にBtoC(一般消費者向け)のブランドECサイトや、リピート顧客の育成を重視する通販事業者に強い支持を得ています。

公式サイトから見る主な特徴

  • 常に最新・安全な機能が利用できるクラウド型サービス
  • 顧客育成に欠かせないマーケティング・CRM機能が標準で充実
  • 実店舗との連携(オムニチャネル)を実現する機能「futureshop omni-channel」
  • 広告運用や各種プロモーション施策と連携しやすい設計
  • 決済、倉庫管理(WMS)、顧客管理(CRM)など外部サービスとの連携実績が豊富

第2章:FutureShopを導入する5つのメリット(強み)

なぜ多くの企業がFutureShopを選ぶのでしょうか。
具体的なメリットを5つのポイントに分けて解説します。

1. BtoCの売上を伸ばす「マーケティング・CRM機能」が標準搭載

FutureShop最大の強みは、顧客単価(LTV)を高めるための機能が標準で充実している点です。

  • 会員ランク機能: 購入金額に応じて「ゴールド会員」「シルバー会員」などを設定し、ランク別の割引やポイント付与が可能。
    優良顧客を育成します。
  • クーポン・ポイント機能: 誕生日クーポンや初回購入者向けクーポンなど、多彩なプロモーションを簡単に実施できます。
  • メールマーケティング: 購入履歴や会員情報に基づいたセグメント配信が可能。
    「カゴ落ち」したユーザーへのフォローメールも自動化できます。
  • レビュー機能: 顧客の声を収集し、購買促進に繋げるレビュー機能も標準で搭載されています。

これらを活用することで、新規顧客の獲得からリピート顧客の育成まで、一気通貫でCRM施策を実行できます。

2. 「commerce creator」による高いデザイン自由度

ASP(クラウド)型カートは一般的にデザインの自由度が低いとされがちですが、FutureShopは「commerce creator」という機能により、HTML/CSS/JavaScriptを直接編集できます。
これにより、ブランドの世界観を表現するデザイン性の高いサイト構築が可能です。
テンプレートに縛られない、独自のUI/UXを実現できる点は大きなメリットです。

3. ASPならではの「安心運用」と「セキュリティ」

オープンソースと違い、サーバー管理やセキュリティ対策はすべてフューチャーショップ社が行います。

  • サーバー管理不要: サーバーの契約、構築、24時間365日の監視は不要です。
    アクセス集中時も安定稼働が期待できます。
  • 万全のセキュリティ: クレジットカード業界の国際的なセキュリティ基準「PCI DSS」に準拠。常に最新のセキュリティアップデートが適用されるため、情報漏洩などのリスクを最小限に抑えられます。

これにより、EC事業者はインフラ管理にリソースを割くことなく、本来注力すべき「売上を伸ばす活動」に集中できます。

4. 日本のEC事業者に寄り添う「手厚いサポート体制」

長年の実績を持つ国産サービスならではの、手厚いサポートも魅力です。
電話やメールでのサポートはもちろん、ECサイト運営に関するセミナーや勉強会も頻繁に開催されています。
広告連携やキャンペーン設定など、具体的な施策レベルでの相談にも乗ってもらえるため、EC運営のパートナーとして心強い存在です。

5. 豊富な外部サービス連携実績

決済代行サービス、倉庫管理システム(WMS)、各種Web広告など、EC運営に欠かせない多くの外部サービスとの連携実績が豊富です。
APIも提供されているため、既存の業務フローに合わせたシステム連携も比較的スムーズに行えます。

第3章:導入前に知るべきFutureShopの注意点・デメリット

多くのメリットがある一方で、ビジネスモデルによってはデメリットとなり得る点も存在します。

1. BtoB-EC(卸売)向けの機能は標準搭載ではない

FutureShopはBtoCを主眼に設計されているため、BtoB(企業間取引)特有の複雑な要件には標準で対応していません。

  • 得意先ごとの掛け率(価格)設定
  • 企業単位での与信管理と請求書払い(掛け払い)
  • 承認フローや大口注文の見積もり機能

これらの機能を実現するには、外部のBtoBカートサービス(例: Bカート)との連携や、追加のカスタマイズ開発が必要となり、別途コストと時間がかかります。

2. カスタマイズの「壁」は存在する

デザインの自由度は高いものの、システムの根幹に関わるソースコードの改変はできません。
これはSaaS/ASP型サービスの共通仕様です。

例えば、「業界特有の特殊な販売方法をシステム化したい」「独自の在庫引当ロジックを組みたい」といった、提供されている機能の範囲を超えるカスタマイズは不可能です。

3. 月額固定費というランニングコスト

FutureShopは月額24,000円(税抜)~のプラン料金が発生します。
売上がゼロでも固定費がかかるため、極力コストを抑えてスモールスタートしたい個人事業主やスタートアップにとっては、負担に感じられる可能性があります。

第4章:EC-CUBEやShopifyとの比較

自社に最適なプラットフォームを選ぶために、他の主要サービスと比較してみましょう。

項目FutureShopEC-CUBEShopify
提供形態ASP(クラウド)オープンソースSaaS(クラウド)
カスタマイズ性中(デザインは自由)高(制約なし)低~中(アプリ依存)
得意領域BtoCマーケティング・CRMBtoB・BtoC両対応越境EC・DtoC
BtoB機能△(標準では弱い)◎(カスタマイズ自在)△(高額プラン/アプリ要)
コスト構造月額固定費初期開発費+保守費月額変動費(ドル建て)
サーバー管理不要必要不要
サポート◎(手厚い国産サポート)△(開発会社に依存)〇(グローバル基準)
  • 自由度と独自性を最優先するなら → EC-CUBE
  • BtoCでの顧客育成とブランド構築を重視するなら → FutureShop
  • 越境ECや初期コストを抑えたスモールスタートなら → Shopify

このように、それぞれに得意な領域が明確に分かれています。

第5章:まとめ|FutureShopはどんな企業におすすめか?

本記事の内容をまとめると、FutureShopは以下のような企業に最適な選択肢と言えます。

【FutureShopがおすすめな企業】

  • アパレル、コスメ、食品など、ブランドの世界観を大切にしたいBtoC事業者
  • メルマガや会員ランクを活用し、リピート顧客を育成してLTVを高めたい企業
  • インフラ管理は専門家に任せ、マーケティング施策に集中したい企業
  • 国産サービスならではの手厚いサポートを重視する企業

一方で、複雑な要件を持つBtoB-ECをメインに考えている場合や、提供機能の範囲を超えた完全な独自システムを構築したい場合は、EC-CUBEのようなオープンソース型の方が適しています。

ECサイトは一度構築すると、乗り換えには大きなコストと労力がかかります。
目先の機能だけでなく、3年後、5年後の事業計画を見据え、自社の成長戦略を支えるにふさわしい基盤を選びましょう。

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