クレジットカード決済代行会社サイバークレジットの倒産について

クレジットカード決済代行会社サイバークレジットの倒産について ECサイト構築・運営
この記事は約5分で読めます。

クレジットカード決済代行の株式会社サイバークレジットが、昨日(厳密にはもう少し前から)加盟店への12月分の支払いをせず、会社の電話は繋がらない状 態で、会社の入り口前には、臨時休業のお知らせという貼り紙だけがあり、中はもぬけの殻。との情報がネットを駆け巡っています。
(ネットの情報だけでなく、知人経由で事実であることも確認しました)

一応、現在もサイト(https://www.cybercredit.co.jp/)ヘはアクセスできますが、サイト上で何か情報が発信されることはないと思われます。
夜逃げ状態で、帝国データバンクも把握はしていないようです。

サイバークレジットとご契約されている加盟店(実店舗、ECサイト)はかなり大変だと思いますが、今できることは既に流してしまっている決済をどれだけ止 めることができるか、どれくらいカードホルダーに決済を取り消して貰い他の決済手段(現金が妥当でしょうか)へ切り替えることができるかだと思います。
なお、今回の倒産の影響で、連鎖倒産も懸念されています。

ちょうど昨年の今頃(2009年3月19日に破産申立)もイーチャージ(イーカードネット)が倒産しており(https://ecardnet.web.fc2.com/)、中小の決済代行会社が次々と倒産しています。
不況が理由で、外で遊ばなくなった代わりに自宅でのネット利用が増え、ネット上で取引される決済額も増加していると聞きますが、中小の決済代行会社にとっての現実は厳しいということでしょうか。
既に業界は値下げ競争に入っていますから、その値下げ競争に巻き込まれると中小企業は厳しいのが目に見えています。

そういった意味では、しばらく淘汰は続くでしょう。

このブログでは何度か決済代行サービスについて紹介をしていると同時に、警告もしていますが、再度申し上げると、決済代行サービスをご利用になられる際は、一時的にしろ「売上を他社へ預けている」という認識を持っておくべきです。
そして、その売上は決済代行会社から支払いされて初めて現金として形になるということです。帳簿に騙されてはいけません。
しかも、決済代行会社が倒産した場合、未払いの売上はほぼ戻ってくることはありません。

決済代行会社の選択は、手数料だけを重視するのではなく、決済代行会社の経営・財務状況もしっかりチェックして契約する必要がありますし、契約後も定期的な経営のチェックは必要です。
また、決済「代行」会社と言っても、金融業に違いはありません。
それなのに、決済代行会社自身(特に経営者)に「金融業」としての自覚があるところは極僅かです。単なる代理店とか営業会社としか認識を持っていない会社が多いです。
そんな会社に売上を預けて大丈夫なのですか?ということです。
あと、決済代行サービスは契約するとずっと利用し続けるものなので、契約後のサポート・対応がしっかりしている点も重要です。
契約する前までは営業スタッフの対応は丁寧だけど、契約後は対応が怠慢になる。という噂をよく聞く決済代行会社もあります。
決済代行サービスを利用される際は、色々とお気をつけ下さい。

そして、今回のサイバークレジットの倒産が決済代行業界に何らかの影響を与えることになりそうですね。
国にはしっかりとした法整備を行って貰い、利用する側にとって絶対的に安全な業界へ変わることを望みます。


2010/2/4 00:00 追記
弊社のクライアントで、サイバークレジットを利用されているサイト様はいらっしゃらないので(そもそも勧めもしませんでしたし)、この件での弊社の動きはありません。
ただ、サイバークレジットの加盟店(店舗、ECサイト)は未払いの対策と同時に、新しい決済代行と契約をしないと商売そのものができなくなります。
もちろん現金での対応は可能でしょうが、クレジットカードの割合が多くを占めていた加盟店にとっては、大打撃には違いがありません。

サイバークレジットの加盟店に対して、他の決済代行会社がかなりの勢いで営業を掛けているようですが、まず第一に加盟店の立場に立った対応をして頂ければと思います。
サイバークレジットの加盟店の場合「初期費用ゼロ、月額費用6ヶ月ゼロ」くらいはしてあげてもいいと私は思いますが。
そんな代行会社さんっていらっしゃらないのですかねぇ。


2010/2/4 13:30 追記
世の中的に、クレジットカード決済代行がいまいちどういうものかが分からないのが現状だと思います。
簡単ですが、まとめてみました。
■関連記事:
クレジットカード決済代行の仕組み1/3:クレジットカード決済代行会社とは?
クレジットカード決済代行の仕組み2/3:国内決済と海外決済
クレジットカード決済代行の仕組み3/3:対面決済と非対面決済(リアル決済とネット決済)


2010/2/6 10:00 追記
サイバークレジットからは回収不可能と思って、今後の対策を講じる方がよいと思います。
トラブル時は、常に最悪の事態を想定していた方が、どのようなことがあっても乗り越えることができますし、二次被害も防げます。
まず「既に決済したものをお客様の口座から引き落とされる前にキャンセルし、他の決済方法にて料金を徴収する」ことが大事です。

お客様→クレジットカード会社→サイバークレジット→加盟店
というお金の流れです。
お客様の口座から引き落としされる前であればキャンセルは可能なので、お客様にクレジットカード会社へ連絡して頂く。
但し、既に引き落とされた分の返金はかなり困難だと思います。

カード払いのキャンセルできたお客様には、以下の方法で再度料金をお支払い頂く。
・現金でお支払い頂く
・加盟店が別の決済代行会社と契約し、再度カード決済して頂く

ただ、今回の件は、カード払いに対して恐怖心を与えることになると思うので、再度カード払いして頂けるかどうかは疑問です。

しかも上記はお客様の連絡先が分かっている場合にのみ有効な手段となります。
お客様の連絡先が不明な場合、加盟店からクレジットカード会社へ直接掛け合っても対応くれる可能性は極めて低いと思います。
そもそも、その為の(クレジットカード会社のリスクヘッジの為の)決済代行会社である訳です。

とは言うものの、諦めずクレジットカード会社へ掛け合ってみるなど色々策を講じる必要はあると思います。
今回被害に会われた加盟店には、是非とも頑張って頂きたいと思います。

上記は私の考えであって、最良の対策とは断言できません。
あくまでアドバイスとして受け止めて頂き、自身の責任でご決断下さい。

お気軽にご相談ください

お気軽にご相談ください

タイトルとURLをコピーしました