【2025年版】EC-CUBE FAQ|EC事業者の費用・機能・SaaS比較の疑問を徹底解説

【2025年版】EC-CUBE FAQ|EC事業者の費用・機能・SaaS比較の疑問を徹底解説EC-CUBE
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EC-CUBEは日本発のオープンソースEC構築システムとして幅広い企業に選ばれています。
自由度と拡張性に優れる一方で、導入検討や運用中に疑問が生まれやすいのも事実です。
本稿では、「EC-CUBEの費用は結局いくらかかるのか?」「SaaS型ECと比べて何がメリット・デメリットなのか?」「セキュリティは自社で担保できる?」といった、EC事業者が導入検討時や運用改善時に抱える代表的な疑問を、2025年の最新情報に基づきFAQ形式で整理し、実務視点で徹底解説します。
       

EC-CUBE導入にかかる費用とランニングコストの目安

ソフトウェア自体は無料で利用できます。
ただし実運用にはサーバ、設計、開発、デザイン、保守などの費用が発生します。
       

初期費用の目安

  • 要件定義・設計:50〜200万円
  • 構築・開発:200〜800万円
  • デザイン・UI:50〜150万円
  • 教育・導入支援:10〜50万円

ランニング費用の目安

  • サーバ・インフラ:月あたり数千円〜数万円
  • 保守・監視・アップデート:月数万円〜
  • 決済手数料・外部SaaS:利用分

補助金や助成金を活用できるケースがあります。
スモールスタートで初期投資を抑え、効果確認後に拡張する方針が現実的です。
       

EC-CUBEの標準機能とプラグイン・カスタマイズによる拡張

EC-CUBEは商品管理、在庫、会員、注文、配送、メール配信、ポイントなど基本機能を備えています。
プラグインや外部連携で定期購入、BtoB向け掛け払い、予約販売、サブスク分析なども柔軟に追加可能です。
       

領域標準拡張の例
販売機能カート、決済、クーポン定期購入、予約、数量別価格
会員会員登録、履歴企業アカウント、権限、SAML/SSO
運用受注、在庫、メールWMS/基幹連携、RPA、BI連携

EC-CUBEのセキュリティ対策と保守・運用の注意点

オープンソースであるため、コアのアップデート、プラグイン更新、OS・ミドルウェアのパッチ適用といった保守運用が重要です。
決済は安全な決済代行を利用し、カード情報の非保持化を徹底します。
監視とバックアップの運用体制を前提に設計すると安心です。
       

  • 定期的なアップデートと脆弱性情報の確認
  • WAFや二要素認証などの多層防御
  • 本番・検証環境の分離と自動バックアップ

EC-CUBEでカスタマイズ可能な範囲とBtoB対応例

テンプレート編集やテーマ開発、独自プラグイン開発、外部API連携など幅広い拡張が可能です。
特にBtoB要件では、顧客別価格、商品閲覧制御、見積から発注へシームレス連携、基幹システムとの在庫・受注連携といったSaaS型では対応しにくい要望にも柔軟に対応しやすい構造です。
       

失敗しないための要点

  • 要件を優先度で段階化し、スモールスタート
  • 将来のAPI連携やヘッドレス化を見据えた設計
  • 運用者が更新しやすい管理UIと権限設計

EC-CUBEとSaaS型ECプラットフォームの違いを徹底比較

観点SaaS型ECEC-CUBE (オープンソース)
初期費用低い中〜高
実装スピード速い要件次第
カスタマイズ制約あり自由度が高い
外部連携限定的APIで自在に連携
中長期コスト固定費が積み上がる運用最適化で抑制可能
保守運用不要(プラットフォーム側)必須(自社または委託)

標準機能でスピーディに始めたい場合はSaaS型、独自性の高い施策や基幹システム連携、複雑なBtoB要件が必須な場合はEC-CUBE、といった棲み分けが重要です。
EC-CUBEは自社の資産となるプラットフォームを構築できます。
       

EC-CUBE導入が向いている業界・企業(BtoB・D2Cなど)

  • 製造業:部品・資材のBtoB取引、見積連携、数量別価格
  • 卸売業:掛け払い、顧客別価格、CSV一括発注
  • 医療・ヘルスケア:医療資材、承認フロー、在庫・ロット管理
  • 印刷:オプション入力、入稿ファイル、校正ワークフロー
  • D2C/小売:定期購入、会員施策、MA・CDP連携

EC-CUBE導入の進め方(簡易ロードマップ)

  1. 要件整理:事業目標、優先機能、KPIを定義
  2. 設計・試作:データ構造、API方針、UIプロトタイプ
  3. 構築:テーマ、プラグイン、外部連携、決済設定
  4. 検証:機能・負荷・セキュリティ・受入テスト
  5. 運用開始:監視、バックアップ、教育
  6. 改善:KPIレビュー、ABテスト、拡張開発

EC-CUBE導入・運用に関するよくある質問(FAQ)

初期費用と月額費用の目安はどれくらいですか?

規模と要件により変動します。
小規模でも数十万円、中規模で数百万円が目安です。
月額はサーバと保守で数万円前後が一般的です。
           

セキュリティはどう担保しますか?

定期アップデート、WAF、バックアップ、決済代行の安全設計、監視運用で多層防御を実施します。
自社での保守が難しい場合は、専門の保守サービスを利用することを推奨します。
           

SaaSからの移行は可能ですか?

可能です。
商品・会員・受注データの移行マッピング、URL設計、リダイレクト設定(301リダイレクト)でSEO評価を引き継ぎつつ、安全に移行します。
           

BtoB要件(顧客別価格や見積)は対応可能ですか?

可能です。
顧客別価格、商品閲覧制御、見積から発注連携、掛け払いなどを要件に合わせて実装します。
EC-CUBEはBtoB向けのカスタマイズ実績が豊富です。
           

投稿者プロフィール

OSAMU HORIKAWACEO
関西大学卒業後、東証プライム上場企業ゼネコンにて人事総務業務に従事。
幼少よりモノ作りが好きだったこともあり、「モノを作る仕事がしたい」という思いからシステムベンダーへ転職。

システムベンダーでは、IBMオフコンAS400で金融、物流、販売管理、経理、人事総務などのシステムを開発。
台北に駐在し遠東國際商業銀行のシステム構築プロジェクトへの参画など貴重な経験を積む。
10年間で、プログラマ、SE、プロジェクトリーダー、プロジェクトマネージャーを務め、「システムの質は要件定義の質に比例する」と学ぶ。

その後、クレジット決済代行会社にヘッドハンティングされる。
決済システムの再構築、国内外の銀行システムとの接続、クライアントの会社サイト制作・ECサイト構築を行う。
一方、組織改革を任され、20名から60名へ会社規模を拡大させる。(退任時役職:常務取締役)

2008年クリエイティブチーム・サンクユーを立ち上げ、2010年に法人化し株式会社サンクユーを設立。

クライアントの業界、取扱商材、ターゲット顧客を理解・分析することで、結果が出るWEBサイトを制作することを得意とする。
また、ECサイト構築・運営への造詣も深く、NTTレゾナント株式会社が運営するgoo Search Solutionでコラムを執筆。
ECマーケティングレポート | goo Search Solution


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