BtoB-EC構築方法の比較|EC-CUBE・SaaS・スクラッチの選び方

BtoB-EC構築方法の比較|EC-CUBE・SaaS・スクラッチの選び方B2B-EC
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この記事について

BtoB-ECの構築方法を、取引条件への対応、外部連携、運用・保守の観点から比較します。BtoB-ECの概要はBtoB-ECとは、導入の全体像は導入完全ガイドで解説しています。

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株式会社サンクユー 代表 堀川治

EC-CUBE構築に携わる立場から、それぞれの方法で確認したい条件を整理します。自社の取引ルールと運用体制に合うかを判断する材料としてお使いください。

BtoB-ECの構築方法を選ぶときは、「どれが安いか」に加えて、「現在の取引条件に対応できるか」「公開後に誰が運用するか」を確認することが大切です。

ここでは、オープンソース版EC-CUBEのカスタマイズ、SaaSの利用、フルスクラッチ開発を比較します。費用の詳細は別記事にまとめ、このページでは構築方法の選び方を中心に解説します。

構築方法は大きく3つある

比較項目EC-CUBEカスタマイズ型SaaS型フルスクラッチ
構築の考え方EC-CUBEをベースに必要な機能を追加提供される機能・設定・連携を活用必要な仕組みを個別に設計・開発
独自の取引条件標準機能・プラグイン・個別開発を組み合わせる標準機能や拡張機能、対応プランを確認する設計に組み込めるが、開発・テスト範囲が増える
基幹・外部連携連携先の仕様に合わせて設計するAPI・連携サービスの対象と制限を確認する連携処理や例外対応も個別に設計する
運用・保守サーバーや本体・プラグインの保守体制が必要提供会社と自社・支援会社の担当範囲を確認する開発した仕組みを継続して保守する体制が必要
将来の変更既存改修やプラグインへの影響を確認する提供機能・プラン・APIの範囲内で対応できるか確認する変更範囲に応じた設計・開発・テストが必要

構築方法だけで実現可否は決まりません。同じ機能名でも、細かな取引ルールや連携条件への対応は異なります。実際の注文例や価格表を使って確認しましょう。

EC-CUBEカスタマイズ型

EC-CUBEをベースに、BtoB-ECに必要な機能を追加する方法です。標準機能やプラグインを活用しながら、独自の処理を設計できます。

検討しやすいケース

  • 取引先ごとの価格・掛率・発注条件を業務に合わせたい
  • 既存システムの仕様に合わせてデータ連携を設計したい
  • 独自の帳票や承認フローが必要
  • 既存のEC-CUBEを活用して段階的に機能を追加したい

依頼前に確認すること

必要な機能を「標準機能」「プラグイン」「個別開発」に分け、開発範囲を確認します。プラグイン同士の組み合わせや、将来のバージョンアップへの影響も確認しましょう。

社内に専門のIT担当者がいない場合も、外部の支援を含めて検討できます。サーバー管理、更新、不具合調査、業務上の問い合わせについて、担当と契約範囲を決めておくことが大切です。

長期運用では保守・改修も比較する

EC-CUBEを選べば長期費用が安くなるとは限りません。構築後の保守、追加開発、バージョンアップまで含めて判断します。

SaaS型(月額課金)

提供会社のEC機能を月額料金などで利用する方法です。標準機能が自社の取引条件に合えば、個別開発を抑えて導入できます。

検討しやすいケース

  • 価格設定・受注・承認などを提供機能で運用できる
  • 業務の一部をサービスの仕様に合わせられる
  • 基盤の管理を提供会社に任せたい
  • 利用規模や追加機能に応じた料金を把握できる

契約前に確認すること

機能・連携・データの条件を確認

API連携、取引先別価格、帳票、承認機能に対応するSaaSもあります。必要な処理が利用プランで使えるか、APIの対象データ・回数・更新頻度などに制限がないかを確認してください。

商品登録や取引先対応などの日々の業務がなくなるわけではありません。導入設定やデータ移行を誰が行うか、公開後のサポート範囲、契約終了時のデータ出力方法も確認します。

月額利用料だけでなく、従量料金、追加機能、外部連携、導入支援の費用を含めて比較しましょう。

フルスクラッチ開発

必要なシステムを個別に設計・開発する方法です。既存製品の機能や拡張では対応しにくい要件がある場合に検討します。

検討しやすいケース

  • 既存製品では実現しにくい取引・業務フローがある
  • 検証の結果、既存製品では必要な性能や構成を満たせない
  • 既存製品に合わせた改修が複雑になり、個別設計の方が運用・保守しやすい

開発体制と引き継ぎ条件を確認する

複数システムとの連携や大規模な取引があるだけで、フルスクラッチが必要になるとは限りません。EC-CUBEやSaaSで対応できる範囲も比較します。

公開後も維持できる体制を

設計書・ソースコード・アクセス権限などの引き継ぎ条件、テスト範囲、保守担当を確認しましょう。開発する範囲が広いほど、更新や仕様変更に対応する体制も重要になります。

費用は同じ要件・期間・範囲で比較する

初期費用だけを比べると、データ移行や保守などの含まれる範囲の違いを見落とすことがあります。次の条件をそろえて見積もりを比較します。

  • 対象の取引条件・機能・連携範囲
  • データ移行、テスト、公開支援の範囲
  • サーバー、サービス利用料、保守の範囲
  • 従量料金、追加開発、更新・バージョンアップの扱い
  • 比較する利用期間と、期間中の規模拡大の想定

当社の見積対象となる費用には、管理費10%と消費税10%が別途かかります。SaaSなどを直接契約する場合は、各提供会社の料金・契約条件をご確認ください。

構築方法別の金額目安、API・CSV連携の費用、5年間の費用試算は、BtoB-EC構築の費用目安と見積もりの確認点で詳しく解説しています。

自社に合う構築方法を選ぶ3つの確認

以下の順に確認すると、比較候補と追加調査が必要な点を整理できます。一つの条件だけで構築方法を決めず、全体を見て判断しましょう。

  1. 1

    取引条件を標準機能で運用できるか

    取引先別価格、発注単位、承認、帳票などを、実際の注文例で確認します。標準機能で対応できればSaaSなどが候補になります。不足があれば、業務を変えられるか、拡張や個別開発が必要かを整理します。

  2. 2

    必要な外部連携を実現できるか

    APIがあるかだけでなく、対象データ、方向、頻度、注文変更・キャンセル、エラー時の処理を確認します。SaaSの連携機能で満たせるか、EC-CUBEなどで個別に設計する必要があるかを比較します。

  3. 3

    将来の変更と運用を継続できるか

    担当者、保守契約、利用規模の増加、機能追加、データの引き継ぎを確認します。EC-CUBEやSaaSの拡張で対応しにくい場合は、フルスクラッチも含めて比較します。長期費用は同じ要件・期間で試算しましょう。

自社の取引条件に合う構築方法を検討される方は、卸売・BtoB-ECサイト構築サービスをご覧ください。取引先別価格や受注フロー、基幹システム連携などの対応範囲と構築実績、相談から公開までの進め方をご紹介しています。

自社に合う構築方法を検討したい方へ

BtoB-ECの構築範囲・進め方をご相談ください

取引条件や既存システムを伺い、必要な機能と対応範囲を整理します。要件が固まっていない段階からご相談いただけます。

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よくある質問

QBtoB-ECの構築方法には何がありますか?+
代表的な方法として、EC-CUBEなどの既存ソフトウェアをカスタマイズする方法、SaaSを利用する方法、フルスクラッチで個別開発する方法があります。本記事ではこの3つを、取引条件・連携・運用体制の観点から比較しています。
QEC-CUBEとSaaSはどちらを選ぶべきですか?+
標準機能や拡張機能で取引条件を満たせるかを確認して比較します。SaaSでもAPI連携や取引先別価格に対応するサービスがあります。独自の業務に合わせた追加開発が必要な場合は、EC-CUBEのカスタマイズなども候補になります。
QSaaS型とEC-CUBEではどちらが長期的にコストが安いですか?+
構築方法だけでは決まりません。初期費用、サービス利用料、サーバー、保守、追加開発、バージョンアップなどを、同じ要件と利用期間で比較してください。月額費用に含まれる作業範囲も確認します。
Qフルスクラッチ開発はどんな場合に選ぶべきですか?+
既存製品の機能や拡張では要件を満たしにくい場合や、既存製品に合わせた改修が複雑になり個別設計が適する場合に検討します。開発費用だけでなく、保守体制や設計書・ソースコードなどの引き継ぎ条件も確認してください。

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投稿者プロフィール

OSAMU HORIKAWA
OSAMU HORIKAWACEO
株式会社サンクユー 代表取締役CEO。
基幹システムとECをつなぎ、受発注業務の最適化を支援する専門家。

関西大学卒業後、東証プライム上場のゼネコンにて人事総務を経験。
その後システムベンダーへ転職し、IBM AS/400環境における金融・物流・販売管理・経理・人事など、企業の基幹業務を支えるシステム開発に従事する。
プログラマからプロジェクトマネージャーまでを経験し、台湾・台北駐在として銀行システム構築プロジェクトにも参画。

この経験を通じて、「システムの質は要件定義の質に比例する」という思想を確立。
業務理解を起点としたシステム設計を強みとする。

その後、クレジット決済代行会社にて、決済システムの再構築や銀行連携、ECサイト構築を担当。
あわせて組織改革にも携わり、20名から60名規模への組織拡大を実現(退任時:常務取締役)。

2008年に株式会社サンクユーを創業、2010年に法人化。
現在は、基幹システムとECの両領域に精通した知見を活かし、BtoB企業における受発注業務のデジタル化・効率化を支援。
特に、FAX・電話・メールなどアナログ業務のEC化や、基幹システムとの連携を前提とした業務設計を得意とする。

単なるECサイト構築にとどまらず、業務フローの整理・要件定義・システム設計まで一貫して関与し、「現場で使われる仕組み」を実現することを重視している。

NTTレゾナント「goo Search Solution」にてEC関連コラムを執筆。
ECマーケティングレポート | goo Search Solution

■趣味・関心領域
BMW / WRC / ロードバイク / RIZIN / UFC / 大相撲
David Bowie / blur / MUSE / The Rolling Stones / XTC
機動戦士ガンダム(富野由悠季)
ベルセルク / 頭文字D / 進撃の巨人 / ジョジョの奇妙な冒険 / あしたのジョー
Mission: Impossible / Memento / ワイルド・スピード / ソナチネ
LOST / Game of Thrones / FRINGE / The Mentalist
上岡龍太郎 / ダウンタウン

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