カゴラボの「限界」はEC-CUBEで解決。スムーズな移行の理由とメリットを徹底解説【2025年最新版】

カゴラボの「限界」はEC-CUBEで解決。スムーズな移行の理由とメリットを徹底解説【2025年最新版】EC-CUBE
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はじめに:その「カゴラボの限界」、事業が成長した証です

カゴラボ(cagolab.)でECサイトを立ち上げたが、事業規模が大きくなるにつれて限界を感じ始めた」
「BtoB向けの複雑な価格設定がしたい」
「基幹システムと自動連携させて、業務を効率化したい」
こうした声は、EC事業が順調に拡大している企業様から非常によく聞かれます。

カゴラボは、デザイン性や手厚い運営サポートに強みを持つ優れたASPサービスですが、事業の成長フェーズによっては、その「手軽さ」が「制約」に変わる瞬間が訪れます。

その最も有力な解決策として、EC-CUBEへの移行を選択する企業が急増しています。

本記事では、なぜカゴラボからEC-CUBEへの移行が選ばれるのか、その具体的なメリット、そして「なぜ両者の移行はスムーズなのか」という知られざる理由について、移行の手順や成功事例を交えて徹底的に解説します。

「今後のEC運営をどう進めるべきか」と悩んでいるご担当者様は、ぜひ最後までご覧ください。

第1章:カゴラボ(cagolab.)とは? その特徴と「限界」

まずは、カゴラボの特徴と、多くの事業者が直面する「限界」について整理します。

カゴラボの特徴と強み

カゴラボは、ECサイトの構築からデザイン、カスタマイズ、そして公開後の運営サポートまでをワンストップで提供する、ASP(クラウド)型ECサイト構築サービスです。

主な特徴は以下の通りです。

  • 高いデザイン性: ブランディングを重視した、クオリティの高いECサイトを構築できます。
  • 充実したサポート: 専門チームによる運営サポートが手厚く、EC運営ノウハウが少ない初期フェーズでも安心です。
  • ASPとしての手軽さ: サーバー管理やセキュリティ対策を自社で行う必要がなく、「売ること」に集中できます。

これらの特徴から、EC事業のスタートアップ期や、デザイン・ブランドイメージを重視する中小企業にとって、非常にバランスの取れた使いやすいサービスと言えます。

事業拡大ととも訪れる「カゴラボの壁」

一方で、カゴラボはASP型サービスである以上、「システム全体の自由度」には限界があります。
事業が拡大し、以下のような高度な要求が出てくると、カゴラボの標準機能や提供されるカスタマイズ範囲では対応しきれないケースが出てきます。

  • 複雑なBtoB要件: 「取引先ごとに掛け率(卸値)を変えたい」「承認フローを導入したい」
  • 外部システム連携: 「基幹システムやWMS(倉庫管理システム)と在庫・受注情報を自動連携したい」
  • 独自の機能開発: 「業界特有の販売方法(例:定期購入と通常購入の併売)を実装したい」
  • 運営スピード: 「小さな修正や機能追加のたびに、外部ベンダーへの依頼と見積もりが発生し、時間がかかる」

これらの「壁」に直面したとき、ECサイトの”プラットフォーム自体”の見直しが必要となります。

第2章:EC-CUBEとは? カゴラボとの根本的な違い

カゴラボの「壁」を越える移行先として、なぜEC-CUBEが最適なのでしょうか。
その特徴を解説します。

EC-CUBEの最大の特徴:圧倒的な「自由度」

EC-CUBEは、株式会社イーシーキューブが提供する国産のオープンソースECパッケージです。
オープンソースとは、プログラムの設計図(ソースコード)が一般公開されており、誰でも自由に改変・利用できる仕組みを指します。

最大の特徴は、その圧倒的な「カスタマイズの自由度」です。

  • 機能の完全な自由: BtoB機能、複雑な価格ルール、基幹システム連携など、あらゆる要件をゼロから開発・実装できます。
  • デザインの完全な自由: デザインテンプレートに縛られず、UI/UXを追求した完全オリジナルのサイトが構築可能です。
  • 自社の「資産」になる: ASPのように月額利用料を払い続けるのではなく、構築したサイトは「自社の資産」となります。
  • 豊富な開発パートナー: 国内No.1シェアのため、開発を手掛ける制作会社やコミュニティが豊富に存在します。

カゴラボが「高機能な賃貸マンション」だとすれば、EC-CUBEは「自由に設計・増改築できる土地付きの一戸建て」と言えるでしょう。

第3章:カゴラボからEC-CUBEへ移行する3つの決定的メリット

カゴラボの「限界」をEC-CUBEが解決できることは分かりました。
しかし、移行にはリスクが伴います。
それでも移行すべき、決定的なメリットを3つご紹介します。

メリット1:【最重要】データベース移行がスムーズ

移行と聞くと、商品データや顧客データをゼロから登録し直す、大変な作業を想像するかもしれません。
しかし、実はカゴラボは、EC-CUBEをベースシステムとして開発されたASPサービスです。
つまり、両者はシステムの根幹となるデータベース構造や基本的な仕組みが非常に近しい関係にあります。
これにより、他のカートシステム(例:ShopifyやFutureShop)から移行するケースと比較して、

  • 商品データ
  • 顧客データ(会員情報)
  • 受注データ(過去の購入履歴)

などを、データ形式を大きく変換することなく、スムーズに移設できる可能性が非常に高いのです。
これは、移行プロジェクトにおけるコストとリスクを大幅に削減できる、最大のメリットと言えます。

メリット2:BtoB対応など「独自要件」を無制限に実装可能

カゴラボで諦めていた、あらゆる「独自要件」を実現できます。

  • BtoB(卸売)対応: 企業別のログイン制限、顧客ランク別の卸価格設定、見積書の発行、掛け払い決済の導入など。
  • システム連携: 在庫管理、販売管理、会計ソフトなど、既存の基幹システムとAPIで自動連携させ、バックオフィス業務を劇的に効率化。
  • マーケティング施策: 複雑なポイント制度や、会員限定のシークレットセールなど、自由な施策が打てます。

メリット3:ベンダー依存からの脱却と運営スピードの向上

ASPサービスでは、「このボタンの色を変えたい」といった軽微な修正ですら、ベンダーへの依頼・見積もり・承認・作業待ちが発生しがちです。

EC-CUBE(オープンソース)に移行すれば、システムの所有権は自社になります。
信頼できる開発パートナーさえいれば(あるいは自社にリソースがあれば)、意思決定から実装までのスピードが大幅に短縮されます。

PDCAサイクルを高速で回せるようになるため、ECサイトの「成長速度」が格段に上がります。

第4章:カゴラボからEC-CUBEへの移行手順と流れ

実際に移行する際の、一般的なプロジェクトの流れをご紹介します。
専門の開発会社に依頼する場合を想定しています。

  1. 要件定義・サーバ準備
    現状のカゴラボの機能に加え、「移行後に実現したいこと」をすべて洗い出します。
    同時に、EC-CUBEを稼働させるための専用サーバ(AWSやVPSなど)を選定・契約します。
  2. データベース(DB)の移行
    カゴラボから商品・顧客・受注データをエクスポートし、EC-CUBEのデータベース形式に合わせてインポートします。
    前述の通り、この作業が比較的スムーズに進むのが大きな利点です。
  3. プログラム・デザインの移行と調整
    カゴラボで使用していたデザインや、独自に追加していたプログラムをEC-CUBE環境に移植・調整します。
    この段階で、新しいBtoB機能なども追加開発します。
  4. テスト・動作確認
    開発環境で、商品の購入テスト、会員登録、各種機能がすべて正しく動作するかを徹底的に検証します。
  5. DNS切り替え・本番公開
    ドメインの向き先(DNS)をカゴラボのサーバから新しいEC-CUBEのサーバへ切り替えます。
    この瞬間から、新しいサイトが正式にオープンとなります。
  6. 保守・運用
    公開後も、システムの安定稼働のための保守や、セキュリティアップデートの対応を行います。

第5章:移行成功事例

事例1:製造業(BtoB卸売サイト)

  • 移行前の課題:
    カゴラボでBtoCサイトを運営していたが、法人からの卸売りの問い合わせが増加。
    しかし、法人ごとに異なる掛け率や決済(掛け払い)に対応できなかった。
  • EC-CUBEへの移行後:
    EC-CUBEに「会員グループ別価格設定機能」と「掛け払い決済」を導入。
    BtoB専用のECサイトとしてリニューアルした結果、電話やFAXでの受注処理が自動化され、BtoB取引の売上が前年比120%以上に成長した。

事例2:小売業(多機能ブランドECサイト)

  • 移行前の課題:
    カゴラボで順調に売上は伸びていたが、よりロイヤルティの高い顧客を育成するため、複雑な会員ランク制度とポイント施策を実装したかったが、ASPの制約で実現できなかった。
  • EC-CUBEへの移行後:
    購入金額に応じた自動ランクアップ機能や、ポイント倍率の柔軟な設定をカスタマイズで実装。
    自由度の高いマーケティング施策を展開できるようになった結果、リピート購入率が大幅に向上した。

第6章:よくある質問(FAQ)

Q1. 移行にはどれくらいの期間がかかりますか?
A. サイトの規模や追加する機能要件によりますが、小規模なサイト(機能追加なし)で約1〜2か月、中規模〜大規模(BtoB機能追加など)で約3〜6か月が一般的な目安です。
Q2. 移行すると、SEO(検索順位)は落ちませんか?
A. 適切な手順を踏めば、SEO評価は維持・向上できます。
重要なのは、カゴラボ時代の各ページのURLと、EC-CUBEでの新しいURLを「301リダイレクト」という設定で正しく紐付けることです。
むしろ、EC-CUBEではブログ機能の強化やコンテンツの自由な追加が容易になるため、中長期的にはSEO強化に繋がるケースも多いです。
Q3. 移行にかかる費用感はどれくらいですか?
A. 移行するデータの量や、新たに追加開発する機能の範囲によって大きく変動しますが、数十万円〜数百万円程度が一般的な相場です。
ただし、カゴラボで発生し続ける月額利用料やカスタマイズ費用と比較し、EC-CUBE移行後に実現できるBtoB売上や業務効率化を考慮すると、中長期的には十分に投資回収が見込める「戦略的投資」と言えます。

まとめ:カゴラボの「限界」は、EC-CUBEで「可能性」に変えられる

カゴラボは、ECサイトを手軽に、そしてデザイン性高くスタートさせられる優れたサービスです。
そこで「限界」を感じているということは、それだけ貴社の事業が順調に成長した証拠に他なりません。

その成長の足かせとなっている制約を取り払い、事業の可能性をさらに広げるための次なる一手。
それが、カゴラボと同じ遺伝子(EC-CUBEベース)を持つ、EC-CUBEへの移行です。

「もっと自由にECサイトを成長させたい」
「自社の戦略に合わせて、ECシステムを柔軟に進化させたい」
もし貴社が本気でそう考えているのであれば、EC-CUBEへの移行は最も合理的で、将来性の高い選択肢となるはずです。
ぜひ一度、専門の開発会社に相談してみてはいかがでしょうか。

投稿者プロフィール

OSAMU HORIKAWACEO
関西大学卒業後、東証プライム上場企業ゼネコンにて人事総務業務に従事。
幼少よりモノ作りが好きだったこともあり、「モノを作る仕事がしたい」という思いからシステムベンダーへ転職。

システムベンダーでは、IBMオフコンAS400で金融、物流、販売管理、経理、人事総務などのシステムを開発。
台北に駐在し遠東國際商業銀行のシステム構築プロジェクトへの参画など貴重な経験を積む。
10年間で、プログラマ、SE、プロジェクトリーダー、プロジェクトマネージャーを務め、「システムの質は要件定義の質に比例する」と学ぶ。

その後、クレジット決済代行会社にヘッドハンティングされる。
決済システムの再構築、国内外の銀行システムとの接続、クライアントの会社サイト制作・ECサイト構築を行う。
一方、組織改革を任され、20名から60名へ会社規模を拡大させる。(退任時役職:常務取締役)

2008年クリエイティブチーム・サンクユーを立ち上げ、2010年に法人化し株式会社サンクユーを設立。

クライアントの業界、取扱商材、ターゲット顧客を理解・分析することで、結果が出るWEBサイトを制作することを得意とする。
また、ECサイト構築・運営への造詣も深く、NTTレゾナント株式会社が運営するgoo Search Solutionでコラムを執筆。
ECマーケティングレポート | goo Search Solution


■趣味・好きなもの
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