この記事でわかること
EC-CUBEで、価格や仕様が事前に決まらない特注品・オーダーメイド品をどう受注するか。注文ではなく「申込」で受け付け、仕様の確認と価格の確定を経てから購入してもらう仕組みを、実装のポイントとあわせて解説します。
ECサイトは基本的に「価格が決まっている商品を、その場で注文・決済してもらう」仕組みでできています。ところがBtoBでは、注文の時点では価格が決まらない商品が少なくありません。オーダーメイド品、特注品、オプションの内容次第で金額が変わる商品などです。この記事では、こうした「価格や仕様が事前に決まらない商品」を、EC-CUBEでどう受注するかを解説します。
価格が「注文時に決まらない」商品の困りごと
標準のECの流れは、商品ページで「注文する」を押し、その場で決済して完了、というものです。価格が決まっている商品なら、これで問題ありません。
しかし、注文後に仕様やオプションをヒアリングして価格が変わる商品では、この流れが合いません。注文時にいったん決済してもらうと、金額が変わったときに改めて決済し直す必要があり、取引先に二重の手間をかけてしまいます。かといって、EC化をあきらめて電話やFAX・メールで受けると、受注情報と仕様確認のやり取りが複数の場所に分散し、注文単位で追いにくくなります。
注文ではなく「申込」で受け付ける
そこで、価格や仕様が未確定の商品(この記事では「申込商品」と呼びます)については、その場で決済する「注文」ではなく、まず「申込」として受け付ける仕組みをEC-CUBEにカスタマイズで追加しました。
具体的には、商品マスタに「申込商品かどうか」のフラグを用意します。フラグを立てた商品は、商品ページのボタンが「注文する」ではなく「申込」に変わり、申し込んだ時点では決済が行われません。まず申し込みを受け付け、そのあとで仕様と価格をすり合わせてから、正式に購入してもらう流れです。
申込商品の受注フロー
通常の注文商品と、申込商品の流れを比べると次のようになります。
価格が事前に決まらない商品の受注に困っていませんか。
特注品・オーダーメイド品・オプション対応の商品など、商材に合わせた受注の仕組みをEC-CUBEでご相談いただけます。まずは受注業務を伺うところから始めます。
実装のポイント
申込商品の仕組みは、いくつかの工夫で成り立っています。
申込時は、決済と配送の項目を出さない
申込の段階では価格も配送も確定していないため、申込手続きではお届け先・お届け希望日・支払い方法を表示しません。決済も行いません。申し込む人が迷わないよう、その時点で不要な項目は見せない設計にしています。
申込のあとは、メッセージで仕様を確認する
申込後は、管理画面(注文管理)とマイページ(注文履歴)のメッセージ機能で、仕様やオプションをやり取りします。電話やメールに分散させず、申込ごとにやり取りの履歴が残る形にしています。
確定後は「専用商品」を用意して案内する
価格が確定したら、その取引先向けに用意した専用商品を申込データへ登録し、マイページから案内します。専用商品は個別の商品ページで内容を確認でき、複数の商品をまとめてカートへ入れて購入することもできます。これにより、確定した価格でそのまま購入まで進めます。
こんな商材・業務に向いています
- オーダーメイド品・特注品など、仕様によって価格が変わる商材
- オプションの内容を確認してから金額が決まる商品
- 取引先ごとに見積・仕様調整が必要なBtoB商材
- これまで電話・FAX・メールで受けていた特注の受注をECに載せたい
- やり取りの履歴を、受注ごとに残して管理したい
よくある質問
申込商品と通常の注文商品は、同じサイトに混在できますか?
できます。商品ごとに「申込商品にするか」を設定できるため、価格が決まっている通常商品と、価格が未確定の申込商品を同じサイトで扱えます。
申込の時点で、お客様に料金は請求されますか?
請求されません。申込商品は申し込んだ時点では決済されず、価格が確定して専用商品を購入する段階で、はじめて決済が行われます。
申込時にやり取りしたメッセージは、購入後の注文にも引き継がれますか?
今回の仕様では、メッセージは申込のデータに紐づきます。そのため、確定後の購入(正式な注文)の側には、申込時のメッセージは引き継がれません。運用に合わせて、確認方法をあわせてご提案します。
すでに運用中のEC-CUBEサイトにも追加できますか?
可能です。ただし、現在のEC-CUBEのバージョン、既存のカスタマイズ、導入済みのプラグインなどによって対応方法が異なります。事前に構成と影響範囲を確認した上で、実装方法をご提案します。
どのEC-CUBEバージョンでも対応できますか?
バージョンによって実装方法は異なります。現在のEC-CUBEのバージョンや構成を確認した上で、対応可否と実装方法をご提案します。
まとめ
価格や仕様が事前に決まらない商品は、標準の「注文してその場で決済」という流れに載りません。EC-CUBEでは、そうした商品を「申込商品」として受け付け、申込 → 仕様の確認 → 価格の確定 → 専用商品の案内 → 購入、という流れにすることで、後から決済し直す手間なく受注できます。
大切なのは、商材に合わせて受注の形そのものを設計することです。私たちは、標準のECに商材を無理に合わせるのではなく、その業務に合った受注の仕組みをEC-CUBEで実現するお手伝いをしています。特注品やオーダーメイド品の受注でお困りのことがあれば、お気軽にご相談ください。
特注品・オーダーメイド品を、ECで受注しませんか。
価格が事前に決まらない商材の受注方法を、現在の業務を伺った上でご提案します。EC-CUBEで、自社の商材に合った受注の仕組みをつくれます。
投稿者プロフィール
- サンクユーのEC-CUBE担当。15年以上にわたりEC-CUBE開発に従事し、2系・3系・4系すべてに精通。難易度の高いカスタマイズや、他社構築サイトの改修・再設計も多数対応しています。
Javaでの業務システム開発を起点に、PHP・Perl・フロントエンド・CMSまで横断的に対応。基幹システム連携や業務フローを踏まえた設計を得意とし、複雑な要件にも柔軟に対応可能です。
ChatGPT CODEXを活用し、開発スピードと品質の両立を実現しています。









