EC-CUBE構築完全ガイド|費用・流れ・機能・失敗しない進め方を解説

EC-CUBE構築完全ガイド|費用・流れ・機能・失敗しない進め方を解説EC-CUBE
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EC-CUBEでECサイトを構築したいと考えたとき、多くの企業が最初に悩むのが「自社に向いているのか」「どれくらいの費用がかかるのか」「どのように進めれば失敗しにくいのか」という点ではないでしょうか。

EC-CUBEは、自由度の高いECサイトを構築しやすい国産ECプラットフォームです。
一方で、柔軟に作れるからこそ、最初の設計や制作会社選びを誤ると、必要以上に費用がかかったり、公開後の運用が大変になったりすることがあります。

この記事では、EC-CUBEの基本から、構築費用の目安、導入の流れ、よく実装される機能、失敗しやすいポイントまでを整理して解説します。
これからEC-CUBEでの構築を検討する方が、判断材料を持ったうえで進められる内容をまとめました。

EC-CUBEとは?まず押さえておきたい基本

EC-CUBEは、日本の商習慣に合わせやすいオープンソース型のEC構築プラットフォームです。
ASP型カートのように決まった枠の中で運用するのではなく、自社の業務や販売方法に合わせて柔軟に設計しやすいのが大きな特長です。

たとえば、独自の会員制度を持たせたい場合や、商品によって送料計算を変えたい場合、BtoB向けに会員別価格や見積対応を取り入れたい場合など、標準機能だけでは難しい要件にも対応しやすくなります。

一方で、自由度が高いということは、「何をどこまで作るべきか」を最初に整理する必要があるということでもあります。
EC-CUBEをうまく活かすには、制作前の要件整理が欠かせません。

EC-CUBEで構築するメリット

EC-CUBEの最大のメリットは、業務に合わせた設計がしやすいことです。

ASP型カートでは、あらかじめ用意された機能の中で運用を合わせる考え方になりやすい一方、EC-CUBEでは「自社の運用に合わせてサイトを作る」発想で設計しやすくなります。
そのため、既存の販売ルールや受注業務とズレの少ないECサイトを構築しやすいのが強みです。

また、デザインの自由度も高く、独自の購入導線や会員機能、販促機能などを組み込みやすい点も魅力です。
将来的に機能拡張を見据えている企業や、一般的なECサイトでは対応しづらい要件がある企業には相性がよいと言えます。

EC-CUBEの強みは、必要に応じて機能を拡張しやすい点にもあります。
実際によく導入される機能を知りたい方は、EC-CUBEおすすめプラグインの記事も参考になります。

EC-CUBEが向いている企業・向いていない企業

EC-CUBEが向いている会社・向いていない会社

観点EC-CUBEが向いている会社他の選択肢も検討したい会社
販売方法独自ルールが多い一般的な販売方法で十分
必要機能標準機能では足りない標準機能で大半がまかなえる
BtoB対応必要不要
外部連携基幹・在庫・受注連携を見据えている連携予定がほとんどない
運用体制保守運用を前提に考えられるできるだけ運用負荷を減らしたい
導入目的業務に合うECを作りたいまず早く立ち上げたい

EC-CUBEが向いているのは、販売方法や受注業務にある程度の独自性がある企業です。

  • 会員ごとに価格や表示内容を変えたい
  • 既存業務に合わせたカスタマイズが必要
  • BtoB向け機能を組み込みたい
  • 基幹システムや在庫管理との連携を検討している
  • 将来的に機能拡張していく前提がある

一方で、「一般的なEC機能があれば十分」「とにかく早く、できるだけ低コストで立ち上げたい」という場合は、ASP型カートの方が向いていることもあります。

大切なのは、EC-CUBEが優れているかどうかではなく、自社の要件に合っているかどうかです。

特に法人取引や会員別価格が関わる場合は、一般的なBtoC-ECとは設計の考え方が変わります。
BtoB-ECとBtoC-ECの違いもあわせて確認してみてください。

EC-CUBE構築にかかる費用相場

EC-CUBE構築の規模別イメージ

構築パターン主な内容想定される特徴
小規模構築テンプレート活用、基本機能中心、商品点数少なめ比較的短期間で立ち上げやすい
中規模構築デザイン調整、機能追加、運用に合わせた設定一般的な企業ECサイトで多い
大規模・個別開発型独自機能、BtoB対応、外部連携、業務最適化要件整理と設計の重要度が高い

EC-CUBEの構築費用は、要件によって大きく変わります。
テンプレートを活用した比較的シンプルな構築であれば費用を抑えやすい一方、独自機能や基幹連携、BtoB対応などが加わると、費用は上がっていきます。

一般的には、比較的シンプルな構築であれば数十万円台から、企業向けの一般的なEC構築で100万〜300万円前後、さらに複雑な要件や個別開発が増える場合は300万円以上になるケースもあります。

ここで大事なのは、構築費そのものよりも「何にいくらかかっているか」が見えることです。
デザイン、フロント実装、決済導入、配送設定、商品登録、会員機能、外部連携、テスト、公開対応、保守など、費用の内訳が明確でないと比較が難しくなります。

また、公開後の保守運用費も見落とせません。
セキュリティ対応、軽微な修正、機能追加、バージョンアップなどを考えると、公開後も一定の運用コストが発生します。

費用感をもう少し具体的に知りたい場合は、EC-CUBE構築の費用相場を詳しくまとめた記事も参考になります。

EC-CUBE構築の流れ

EC-CUBE構築は、単にデザインを作って公開するだけではありません。
成果の出るサイトにするには、いくつかの工程をきちんと踏む必要があります。

まず重要なのが要件整理です。
どのような商品を扱うのか、誰に売るのか、どのような受注・出荷・請求フローにしたいのかを整理しないまま進めると、途中で仕様変更が増えやすくなります。

次に、要件をもとに設計を行います。
画面構成、会員機能、決済方法、配送ルール、管理画面運用などを決め、必要に応じて既存システムとの関係も整理します。

その後、デザイン制作、実装、テスト、公開という流れで進みます。
特にテストでは、購入フローだけでなく、受注メール、管理画面操作、配送計算、会員登録、スマホ表示など、実運用を想定した確認が重要です。

EC-CUBEでよく実装される機能

EC-CUBEでは、一般的なEC機能に加え、業務に合わせた機能を追加するケースが多くあります。

代表的なのは、会員登録、マイページ、クーポン、ポイント、決済連携、配送設定、メールテンプレートの最適化などです。
さらに、帳票出力、注文データのCSV拡張、複数配送先対応、定期購入、商品ごとの送料設定などが必要になることもあります。

BtoB向けでは、会員ごとの価格出し分け、承認フロー、見積依頼、掛け払い、再注文しやすい導線、営業担当との紐付けなどが課題になりやすく、標準機能だけでは足りないケースも少なくありません。

決済機能は、ECサイトの使いやすさと運用負荷に直結する重要な要素です。
EC-CUBEで導入できる決済方法については、別記事で詳しく解説しています。

また、標準機能だけでなく、プラグインを活用して機能を補強するケースも少なくありません。
導入候補を整理したい方は、EC-CUBEおすすめプラグインもご覧ください。

EC-CUBE構築で失敗しやすいポイント

EC-CUBE構築でよくある失敗は、技術面よりも、むしろ設計段階で起きます。

最も多いのは、要件が曖昧なまま進めてしまうことです。
「今の業務が大変だからEC化したい」という状態からスタートするのは自然ですが、そのまま制作に入ると、あとから「あの運用ができない」「想定していた流れと違う」となりやすくなります。

また、機能を盛り込みすぎることも失敗の原因です。
公開時点で必要なものと、将来追加すべきものを分けずにすべて入れようとすると、費用も期間も膨らみ、結果として使いにくいサイトになることがあります。

さらに、制作会社選びを価格だけで決めるのも危険です。
一見安く見えても、要件定義やテスト、公開後対応が薄い場合、あとから余計なコストが発生することがあります。

EC-CUBE制作会社を選ぶときのチェックポイント

EC-CUBE構築では、どの制作会社に依頼するかで成果が大きく変わります。

まず確認したいのは、EC-CUBEの実績です。
単にサイトを作れるだけではなく、決済、配送、会員機能、受注管理など、EC特有の運用を理解しているかが重要です。

次に、要件整理から相談できるかどうかも大切です。
要望をそのまま形にするだけでなく、「その仕様で本当に運用しやすいか」を一緒に考えられる会社の方が、結果的に失敗しにくくなります。

さらに、公開後の保守体制や、将来的な拡張への対応力も確認しておきたいところです。
ECサイトは公開して終わりではなく、改善と運用が続きます。
長く相談できる体制があるかどうかも判断材料になります。

EC-CUBE構築では、どの会社に依頼するかで進めやすさも公開後の運用も大きく変わります。
比較の観点を整理したい方は、EC-CUBE制作会社の選び方も確認しておくと判断しやすくなります。

EC-CUBEと他カートの違い

EC-CUBEと他カートの比較

項目EC-CUBEASP型カート(Shopify・futureshopなど)
カスタマイズ性高い。独自要件に合わせやすい標準機能の範囲で運用しやすいが制限もある
立ち上げやすさ要件整理や設計が必要になりやすい比較的早く始めやすい
独自業務への対応向いている制約が出やすい
BtoB対応設計次第で柔軟に対応しやすい標準機能だけでは不足することがある
基幹連携個別設計しやすい連携方法に制限がある場合がある
保守運用継続的な保守を前提に考えたいベンダー側で吸収される部分が多い
向いている会社独自要件が多い会社、将来拡張を見据える会社まず早く始めたい会社、標準機能で足りる会社

EC-CUBEと他カートの違いをひと言で言えば、運用をシステムに合わせるか、システムを運用に合わせるかです。

ASP型カートは、立ち上げやすさや運用のしやすさが魅力です。
一方で、細かなカスタマイズや独自要件対応には制限が出やすくなります。

EC-CUBEは、初期設計の難易度はやや上がるものの、自社の販売方法や受注業務に寄せやすいという強みがあります。
そのため、標準機能で足りない課題が見えている企業や、将来的な拡張を見据えている企業に向いています。

EC-CUBE構築を成功させるために大切なこと

EC-CUBE構築を成功させるために重要なのは、「機能の多さ」ではなく、「自社に必要な形で設計されているか」です。

最初から完璧なサイトを目指すより、まずは必要な機能で立ち上げ、その後に改善していく考え方の方が現実的なこともあります。
そのうえで、運用に合った要件整理、拡張を見据えた設計、相談しやすい制作パートナーの存在が、成果を大きく左右します。

よくある質問

EC-CUBE構築の費用はどれくらいですか?

EC-CUBE構築の費用は、デザインの作り込み、必要な機能、外部システム連携の有無によって大きく変わります。
シンプルな構成であれば費用を抑えやすい一方、独自機能やBtoB対応、基幹連携などを含む場合は費用が上がる傾向があります。
見積を見る際は、総額だけでなく、どこまでの対応が含まれているかを確認することが大切です。

EC-CUBEはどんな会社に向いていますか?

EC-CUBEは、独自の販売ルールや受注フローがある会社、会員別価格やBtoB対応が必要な会社、将来的な機能拡張を見据えている会社に向いています。
一方で、標準機能の範囲で早く立ち上げたい場合は、ASP型カートの方が合うこともあります。

EC-CUBEでBtoB-ECを構築できますか?

はい、可能です。
EC-CUBEはカスタマイズ性が高く、会員別価格、見積対応、掛け払い、再注文導線など、BtoB向けで求められやすい要件にも対応しやすいのが特長です。

EC-CUBE制作会社を選ぶときは何を見ればよいですか?

EC-CUBEの実績があるか、要件定義から相談できるか、カスタマイズ対応力があるか、公開後の保守体制があるかを確認することが大切です。
価格だけで決めるのではなく、公開後の運用や改善まで見据えて相談できる会社を選ぶと失敗しにくくなります。

EC-CUBEは公開後の保守も必要ですか?

はい、必要です。
ECサイトは公開して終わりではなく、セキュリティ対応、不具合修正、機能改善、バージョンアップなどが発生します。
安定して運用していくためには、公開後の保守・運用体制も含めて考えておくことが重要です。

EC-CUBE構築のご相談はこちら

EC-CUBEは、作ること自体よりも、どう設計するかで成果が変わるECプラットフォームです。

自社に合ったEC-CUBE構築を進めるには、要件整理の段階から相談できる相手を選ぶことが重要です。
新規構築やリニューアルをご検討中の方は、無料ご相談ください。

投稿者プロフィール

OSAMU HORIKAWACEO
株式会社サンクユー 代表取締役CEO。
基幹システムとECをつなぎ、受発注業務の最適化を支援する専門家。

関西大学卒業後、東証プライム上場のゼネコンにて人事総務を経験。
その後システムベンダーへ転職し、IBM AS/400環境における金融・物流・販売管理・経理・人事など、企業の基幹業務を支えるシステム開発に従事する。
プログラマからプロジェクトマネージャーまでを経験し、台湾・台北駐在として銀行システム構築プロジェクトにも参画。

この経験を通じて、「システムの質は要件定義の質に比例する」という思想を確立。
業務理解を起点としたシステム設計を強みとする。

その後、クレジット決済代行会社にて、決済システムの再構築や銀行連携、ECサイト構築を担当。
あわせて組織改革にも携わり、20名から60名規模への組織拡大を実現(退任時:常務取締役)。

2008年に株式会社サンクユーを創業、2010年に法人化。
現在は、基幹システムとECの両領域に精通した知見を活かし、BtoB企業における受発注業務のデジタル化・効率化を支援。
特に、FAX・電話・メールなどアナログ業務のEC化や、基幹システムとの連携を前提とした業務設計を得意とする。

単なるECサイト構築にとどまらず、業務フローの整理・要件定義・システム設計まで一貫して関与し、「現場で使われる仕組み」を実現することを重視している。

NTTレゾナント「goo Search Solution」にてEC関連コラムを執筆。
ECマーケティングレポート | goo Search Solution

■趣味・関心領域
BMW / WRC / ロードバイク / RIZIN / UFC / 大相撲
David Bowie / blur / MUSE / The Rolling Stones / XTC
機動戦士ガンダム(富野由悠季)
ベルセルク / 頭文字D / 進撃の巨人 / ジョジョの奇妙な冒険 / あしたのジョー
Mission: Impossible / Memento / ワイルド・スピード / ソナチネ
LOST / Game of Thrones / FRINGE / The Mentalist
上岡龍太郎 / ダウンタウン

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