EC-CUBEを使っていると、「1個ならこの送料、2個ならこの送料にしたい」「商品数や個数に応じて送料を変えたい」と考えることがあります。
特に、梱包サイズや配送単位が一般的な送料設定に当てはまらない商材では、この悩みが起きやすくなります。たとえば、1点追加されるごとに梱包サイズが変わる、一定数量を超えると配送方法が変わる、商品によって同梱の考え方が違うといったケースです。
こうした場合、標準の送料設定だけでは運用しづらく、注文後に手作業で送料を修正したり、特定の注文だけ個別対応したりすることがあります。件数が少ないうちは何とか回っても、注文数が増えるほど確認や修正の負担は大きくなります。
この記事では、EC-CUBEで送料を商品数ごとに設定したいときに、なぜ標準機能だけでは難しいことがあるのかを整理したうえで、よくあるパターン、見落としやすい注意点、進め方を実務目線で解説します。
送料設定の見直しは、単に金額を変える話ではなく、受注後の配送運用をどうシステムに反映するかというテーマでもあります。EC-CUBE全体の構築や運用の考え方を整理したい方は、EC-CUBEでECサイト構築するには?も参考になります。
EC-CUBEで送料を商品数ごとに変えたくなるのはどんなときか
送料を商品数ごとに変えたいという要望は、たいてい「送料を細かく制御したい」からではなく、「現場の配送ルールが標準設定では表現しきれない」から生まれます。
たとえば、小型商品1点なら通常送料で送れるが、2点以上になると箱のサイズが変わるケースがあります。あるいは、3点までは同一送料で済むが、4点目から別便になるような商材もあります。さらに、見た目は同じ商品でも、梱包資材の都合で同梱可能数が決まっていることもあります。
こうしたルールがある場合、送料は単なる「地域ごとの金額設定」ではなく、「数量条件と配送条件の組み合わせ」になります。そのため、商品数ベースの送料設定は、単に金額を変える話ではなく、配送運用をどうシステムに落とし込むかというテーマになります。
EC-CUBEの標準機能でできることと難しいこと
EC-CUBEでは、配送方法や送料に関する基本的な設定は行えます。地域別送料や一定条件での送料無料など、一般的な送料ルールには対応しやすいです。
ただし、「1個なら○円、2個なら△円」のように、数量そのものを条件にして送料を段階的に変えるようなルールは、運用内容によっては標準設定だけでは表現しにくいことがあります。
ここで注意したいのは、数量条件付き送料といっても、実際には複数のパターンがあることです。単純にカート内合計数量だけで決まる場合もあれば、特定商品の数量だけを見たい場合、同梱不可商品を含む場合、配送先単位で再計算したい場合もあります。
つまり、「商品数ごとの送料」と一言でいっても、その中身によって難易度や対応方法はかなり変わります。
送料を商品数ごとに設定したいときのよくあるパターン
数量条件付き送料で多い要望は、だいたい次のようなものです。
1. 1個なら○円、2個なら○円のように段階設定したい
これは見た目にはシンプルですが、全商品の合計数量で見るのか、特定商品のみ対象にするのかによって考え方が変わります。
また、数量条件だけでなく、配送地域や配送方法も関係する場合は、条件の組み合わせが増えやすくなります。
2. 一定数量を超えたら送料を加算したい
たとえば、5点ごとに1口分の送料を追加したいような運用です。梱包単位が明確な商材でよくあります。
この場合は、数量条件そのものより、「何点で1梱包になるのか」「例外商品はあるのか」を整理することが重要です。
3. 商品ごとに送料条件を変えたい
A商品は2個まで同梱可、B商品は1個ごとに別送料、C商品は一定額以上でも送料無料対象外、といった条件が混ざると、送料はかなり業務依存の仕様になります。
この段階になると、単に送料を変えるというより、「自社の配送ルールをどう再現するか」という設計の話になります。
送料設定で見落としやすい運用上のポイント
送料を数量条件で設定したいとき、よくある失敗は「計算式だけ先に決めてしまう」ことです。
たとえば、「2個で送料倍」と決めても、実際には3個でも同じ箱で送れるなら、そのルールは現場に合いません。逆に、商品サイズや組み合わせによっては、数量だけでは正確に判断できないこともあります。
また、例外条件を増やしすぎるのも危険です。特定商品だけ別計算、特定地域だけ別送料、数量超過時のみ追加料金といった条件を後付けで増やしていくと、最終的に誰も説明できない送料ルールになりやすくなります。その結果、注文が入るたびに目視確認や手作業修正が残り、かえって運用が重くなることがあります。
さらに、配送会社の料金体系や梱包資材の制約とも整合性を取る必要があります。システム上はきれいに見えても、現場でその送料ルールを再現できなければ意味がありません。
EC-CUBEで数量条件つき送料を考えるときの進め方
このテーマで重要なのは、最初に「どういう送料にしたいか」だけでなく、「現場ではどう判断しているか」を整理することです。
たとえば、送料を決めているのが商品数なのか、箱数なのか、重量なのか、同梱の可否なのかを確認します。ここが曖昧なままだと、見た目はそれらしくても、実務で使えない送料設定になりやすいです。
次に、例外条件がどれくらいあるかを洗い出します。特定商品だけ別、法人注文だけ別、地域によって異なるなどの条件が多い場合は、単純な数量条件では整理しきれない可能性があります。
制作会社へ相談する際には、理想の送料テーブルだけでなく、実際の配送ルール、梱包単位、手作業で調整しているケース、頻出する例外パターンまで伝えた方が、より現実的な提案を受けやすくなります。
まとめ
EC-CUBEで送料を商品数ごとに設定したいという要望は、単なる送料変更ではなく、配送運用をどうシステムに反映するかというテーマです。
標準機能で整理できるケースもありますが、数量条件の中身によっては、標準設定だけでは対応しにくいことがあります。特に、梱包ルールや商品ごとの条件、例外運用が絡む場合は、送料の見せ方より運用の整理が先になります。
大切なのは、「何個ならいくらにしたいか」だけでなく、「現場では何を基準に送料を決めているか」を明確にすることです。そこが整理されると、必要な仕様も見えやすくなります。
送料条件の見直しは、受注後の配送ルール整理ともつながることがあります。帳票や出力形式まで含めて業務に合わせて見直したい場合は、EC-CUBEで受注明細ごとのCSVを出力するには?もあわせて確認しておくと整理しやすくなります。
よくある質問
EC-CUBEで送料を商品数ごとに設定できますか?
ケースによっては可能ですが、数量条件の内容によっては標準機能だけでは表現しにくいことがあります。まずは送料ルールを整理することが重要です。
「1個なら○円、2個なら○円」のような送料設定は簡単ですか?
一見シンプルですが、全商品対象か特定商品のみか、地域差があるか、同梱条件があるかによって難易度が変わります。
送料設定で気をつけることは何ですか?
数量条件だけでなく、梱包ルール、配送会社の料金体系、手作業対応の有無まで含めて考えることが大切です。
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EC-CUBEでの送料設定は、単に金額を変えるだけでなく、配送ルールや例外条件をどう整理するかまで含めて考えることが重要です。
「商品数ごとに送料を変えたい」「今は手作業で送料を調整している」「例外条件が増えて整理しきれない」といった課題がある場合は、お気軽にご相談ください。
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投稿者プロフィール
- サンクユーのEC-CUBE担当。15年以上にわたりEC-CUBE開発に従事し、2系・3系・4系すべてに精通。難易度の高いカスタマイズや、他社構築サイトの改修・再設計も多数対応しています。
Javaでの業務システム開発を起点に、PHP・Perl・フロントエンド・CMSまで横断的に対応。基幹システム連携や業務フローを踏まえた設計を得意とし、複雑な要件にも柔軟に対応可能です。
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