取引先ごとの価格設定が複雑な会社がWeb化で改善できること

取引先ごとの価格設定が複雑な会社がWeb化で改善できることB2B-EC
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価格設定が複雑な会社ほど受注業務が重くなりやすい

法人取引では、取引先ごとに価格条件が異なることが珍しくありません。

  • A社は7掛け
  • B社は商品ごとに契約単価が違う
  • C社は数量によって価格が変わる
  • 一部商品だけ特別単価がある

こうした価格設定は、取引上必要なものです。
一方で、受注業務の現場では大きな負担になりやすいです。

なぜなら、注文を受けるたびに「この取引先のこの商品の価格はいくらか」を確認する必要があるからです。

価格確認が増えると何が起こるのか

価格設定が複雑な会社では、注文受付のたびに次のような作業が発生します。

  • 取引先ごとの掛率を確認する
  • 契約単価表を確認する
  • 数量条件を確認する
  • 営業に確認する
  • 例外対応の有無を確認する

この確認が増えると、現場では次の問題が起こりやすくなります。

  • 処理に時間がかかる
  • 担当者によって判断が変わる
  • 入力ミスや価格ミスが起きる
  • 営業や事務の負担が増える

つまり、価格設定が複雑であること自体が問題なのではなく、価格確認を人の記憶や判断に頼っていることが問題です。

よくある状態は「価格を知っている人しか回せない」こと

価格条件が複雑な会社では、長く担当している人ほど多くのルールを把握しています。

  • この取引先は特別単価がある
  • この商品だけ例外価格になっている
  • このケースは営業確認が必要

こうした情報が頭の中にある状態では、担当者がいないと処理が止まりやすくなります。
価格の複雑さは、そのまま属人化にもつながります。

価格確認の負担は、件数が増えるほど重くなる

1件だけなら確認できることでも、受注件数が増えると話は変わります。

  • 毎回価格を確認する
  • 間違いがないか見直す
  • 不明点があれば営業に確認する

この流れが積み重なると、営業や事務が本来の仕事に時間を使えなくなります。
特にリピート注文が多い会社では、「また同じ確認をしている」状態になりやすいです。

Web化で改善できるのは「価格確認の構造」

価格設定が複雑な会社がWeb化で改善できる最大のポイントは、価格確認の仕組みを変えられることです。

たとえば、法人向けの受注サイトでは、次のような設計が可能です。

  • 取引先ごとにログイン後の価格を出し分ける
  • 契約単価を商品ごとに反映する
  • 数量条件に応じて価格を自動計算する
  • 一部商品のみ特別価格を表示する

これにより、担当者が毎回価格表を探して確認する必要が減ります。

価格が複雑でも、全部を一気に整理しなくてよい

ここで「うちは価格ルールが複雑すぎるから無理では」と感じる方もいるかもしれません。
しかし、最初から全部を完璧に整理する必要はありません。

たとえば、

  • 定番品だけ先に価格表示する
  • 価格ルールが明確な取引先から始める
  • 特別価格の少ない商品群から整える

という進め方も可能です。

重要なのは、今の複雑さをそのまま放置するのではなく、どこから整理すれば効果が出やすいかを考えることです。

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価格設定の複雑さは、Web化で「見える化」しやすくなる

価格ルールが人の頭の中にある状態では、会社全体で共有しにくくなります。
一方、Web受注化を進めると、価格ルールを仕組みに載せるため、自然と整理が進みます。

たとえば、

  • どの価格ルールが標準か
  • どの価格が例外か
  • どの条件が手修正対象か

が見えやすくなります。

この「見える化」だけでも、受注業務の安定性はかなり上がります。

ただし、価格設定が複雑な会社ほど事前整理が必要

価格設定が複雑な会社がWeb化するときに注意したいのは、単に「得意先別価格表示機能」を付ければよいわけではないという点です。

まず整理すべきなのは、次のような内容です。

  • 掛率と契約単価の関係
  • 数量条件の有無
  • 例外価格の扱い
  • 期間限定価格の扱い
  • 営業判断が必要なケース

これを整理せずに進めると、画面上の価格と実際の運用がずれてしまい、かえって混乱することがあります。

価格設定が複雑な会社ほど、Web化の効果は大きい

一見すると、価格が複雑な会社ほどWeb化が難しそうに見えます。
実際、設計は簡単ではありません。

ただし、そのぶん改善効果も大きいです。

  • 価格確認の時間を減らせる
  • 営業確認の回数を減らせる
  • ミスを減らせる
  • 属人化を減らせる
  • 再注文をしやすくできる

つまり、今まさに価格確認に時間を取られている会社ほど、改善余地が大きいということです。

FAX・メール受注のWeb化や法人向け受注サイトについては、こちらもご覧ください。
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投稿者プロフィール

OSAMU HORIKAWA
OSAMU HORIKAWACEO
株式会社サンクユー 代表取締役CEO。
基幹システムとECをつなぎ、受発注業務の最適化を支援する専門家。

関西大学卒業後、東証プライム上場のゼネコンにて人事総務を経験。
その後システムベンダーへ転職し、IBM AS/400環境における金融・物流・販売管理・経理・人事など、企業の基幹業務を支えるシステム開発に従事する。
プログラマからプロジェクトマネージャーまでを経験し、台湾・台北駐在として銀行システム構築プロジェクトにも参画。

この経験を通じて、「システムの質は要件定義の質に比例する」という思想を確立。
業務理解を起点としたシステム設計を強みとする。

その後、クレジット決済代行会社にて、決済システムの再構築や銀行連携、ECサイト構築を担当。
あわせて組織改革にも携わり、20名から60名規模への組織拡大を実現(退任時:常務取締役)。

2008年に株式会社サンクユーを創業、2010年に法人化。
現在は、基幹システムとECの両領域に精通した知見を活かし、BtoB企業における受発注業務のデジタル化・効率化を支援。
特に、FAX・電話・メールなどアナログ業務のEC化や、基幹システムとの連携を前提とした業務設計を得意とする。

単なるECサイト構築にとどまらず、業務フローの整理・要件定義・システム設計まで一貫して関与し、「現場で使われる仕組み」を実現することを重視している。

NTTレゾナント「goo Search Solution」にてEC関連コラムを執筆。
ECマーケティングレポート | goo Search Solution

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