既製品の受注システムが合わない会社が見直すべきポイント

既製品の受注システムが合わない会社が見直すべきポイントB2B-EC
この記事は約5分で読めます。

既製品の受注システムが合わないと感じるのはなぜか

受注業務を効率化したいと考えたとき、まずは既製品の受注システムを検討する会社は多くあります。

  • 比較的早く導入できそう
  • 費用が分かりやすい
  • 必要な機能がひと通り揃っていそう

こうした理由から、最初の候補として挙がりやすいのは自然なことです。

しかし実際には、既製品を見たときに次のように感じる会社も少なくありません。

  • 自社の運用にぴったり合わない
  • 一部は使えそうだが、重要なところが足りない
  • 結局手作業が残りそう
  • 無理に合わせると現場が混乱しそう

もしこう感じているなら、単にその製品が悪いのではなく、自社の受注業務との間にズレがある可能性があります。

既製品は「標準化された業務」に強い

既製品の受注システムは、よくある業務を効率よく処理できるように作られています。
そのため、次のような会社には向いています。

  • 価格ルールが比較的シンプル
  • 例外処理が少ない
  • 受注フローが標準化されている
  • 基幹連携が軽い

この場合、既製品のメリットが出やすく、短期間で導入しやすいです。

既製品が合わない会社の共通点

一方で、次のような特徴がある会社では、既製品が合いにくいことがあります。

  • 取引先ごとの価格条件が複雑
  • ロット調整や分納が多い
  • 営業確認が必要なケースが多い
  • 基幹システムとの連携要件が重い
  • 現場独自の運用ルールが多い

このような会社では、既製品の標準機能だけでは受け止めきれず、運用でカバーする部分が増えやすくなります。

「一部合うが、一部合わない」が一番危険

既製品を検討するとき、よくあるのが「だいたい合っている」という状態です。

たとえば、

  • 注文受付はできる
  • 商品表示も問題ない
  • ただし価格条件が少し足りない
  • 例外処理だけは別対応が必要

このような場合、一見すると使えそうに見えます。
しかし実運用では、この「少し足りない部分」が大きな負担になります。

なぜなら、日常業務はその「例外」に引きずられるからです。

既製品が合わないと何が起きるのか

既製品が自社業務に合っていない状態で導入すると、次のようなことが起こりやすくなります。

  • 電話やメール対応が減らない
  • 管理画面で手修正が増える
  • 価格確認が結局残る
  • 現場が使わず旧運用に戻る

これではシステムを入れても、受注業務の負担は大きく減りません。

見直すべきポイント1 価格ルールは整理されているか

既製品が合わない会社で最も多いのが、価格ルールに関するズレです。

  • 掛率だけでは表現できない
  • 商品別契約単価がある
  • 数量条件が複数ある
  • 特別価格が多い

このような場合、まずやるべきは、製品探しではなく価格ルールの整理です。
どの条件が標準で、どれが例外なのかを見える化すると、何が足りないのかが明確になります。

取引先ごとの価格設定が複雑な会社がWeb化で改善できること
価格設定が複雑な会社ほど受注業務が重くなりやすい法人取引では、取引先ごとに価格条件が異なることが珍しくありません。 A社は7掛け B社は商品ごとに契約単価が違う C社は数量によって価格が変わる 一部商品だけ特別単価がある...

見直すべきポイント2 例外処理が多すぎないか

既製品が合わないと感じる会社では、「うちだけ特別」が多いことがあります。

  • この得意先だけ特別対応
  • この商品だけ例外価格
  • この注文だけ営業確認が必要

こうした例外が多い場合、それを全部システムに合わせようとすると無理が出ます。
どこまでを仕組みに載せ、どこを運用で残すかを整理することが必要です。

見直すべきポイント3 基幹システムとの役割分担は明確か

既製品が合わないとき、意外と見落とされやすいのが基幹システムとの役割分担です。

  • 在庫はどちらを正にするか
  • 価格情報はどこで管理するか
  • 受注データはどう渡すか
  • 納期情報はどう返すか

ここが曖昧なままだと、受注システム単体では使えても、業務全体では使いづらくなります。

見直すべきポイント4 まず何を解決したいのか

既製品が合わないと感じたとき、重要なのは「どの機能が足りないか」だけではありません。
そもそも、何を改善したいのかを明確にすることが大切です。

たとえば、

  • FAXやメール受注を減らしたい
  • 再注文を効率化したい
  • 価格確認を減らしたい
  • 営業事務の負担を減らしたい

目的が明確になると、既製品で足りる範囲と足りない範囲が見えやすくなります。

既製品が合わないからといって、最初から大規模構築が必要とは限らない

ここも大切な点です。
既製品が合わないからといって、すぐに大規模なフルスクラッチや大きなEC構築が必要というわけではありません。

実際には、

  • 一部業務だけ見直す
  • 再注文対応だけ仕組み化する
  • 価格表示だけ改善する
  • 一部商品からWeb受注化する

といった段階的な進め方もできます。

既製品が合わないと感じたら、それは整理のタイミング

既製品を見て違和感があるときは、自社がわがままなのではありません。
多くの場合、それは自社の業務が標準的な枠では収まりきらないことを示しています。

つまり、いま必要なのは「もっと別の既製品を探すこと」ではなく、自社の受注構造を整理することです。

FAX・メール受注のWeb化や法人向け受注サイトについては、こちらもご覧ください。
FAX・メール受注のWeb受注化サービスを見る

法人向け受注サイトの費用感|何にコストがかかるのか
法人向け受注サイトの費用はなぜ幅が大きいのか法人向け受注サイトを検討すると、多くの会社が最初に気にするのが費用です。 どれくらいの予算が必要なのか 安いシステムでも十分なのか 何にコストがかかるのか分からない実際、法人向...

自社に合う進め方を整理したい方へ

「既製品でよいのか判断できない」
「自社の業務はどこが特殊なのか整理したい」
「何から見直せばいいか相談したい」

その段階でも問題ありません。

サンクユーでは、いきなり特定のシステムを勧めるのではなく、まず今の受注業務を整理し、どこが標準化しやすく、どこが調整を必要とするのかを一緒に考えます。

構想段階でもご相談いただけます。
法人向け受注業務の効率化について相談する

投稿者プロフィール

OSAMU HORIKAWA
OSAMU HORIKAWACEO
株式会社サンクユー 代表取締役CEO。
基幹システムとECをつなぎ、受発注業務の最適化を支援する専門家。

関西大学卒業後、東証プライム上場のゼネコンにて人事総務を経験。
その後システムベンダーへ転職し、IBM AS/400環境における金融・物流・販売管理・経理・人事など、企業の基幹業務を支えるシステム開発に従事する。
プログラマからプロジェクトマネージャーまでを経験し、台湾・台北駐在として銀行システム構築プロジェクトにも参画。

この経験を通じて、「システムの質は要件定義の質に比例する」という思想を確立。
業務理解を起点としたシステム設計を強みとする。

その後、クレジット決済代行会社にて、決済システムの再構築や銀行連携、ECサイト構築を担当。
あわせて組織改革にも携わり、20名から60名規模への組織拡大を実現(退任時:常務取締役)。

2008年に株式会社サンクユーを創業、2010年に法人化。
現在は、基幹システムとECの両領域に精通した知見を活かし、BtoB企業における受発注業務のデジタル化・効率化を支援。
特に、FAX・電話・メールなどアナログ業務のEC化や、基幹システムとの連携を前提とした業務設計を得意とする。

単なるECサイト構築にとどまらず、業務フローの整理・要件定義・システム設計まで一貫して関与し、「現場で使われる仕組み」を実現することを重視している。

NTTレゾナント「goo Search Solution」にてEC関連コラムを執筆。
ECマーケティングレポート | goo Search Solution

■趣味・関心領域
BMW / WRC / ロードバイク / RIZIN / UFC / 大相撲
David Bowie / blur / MUSE / The Rolling Stones / XTC
機動戦士ガンダム(富野由悠季)
ベルセルク / 頭文字D / 進撃の巨人 / ジョジョの奇妙な冒険 / あしたのジョー
Mission: Impossible / Memento / ワイルド・スピード / ソナチネ
LOST / Game of Thrones / FRINGE / The Mentalist
上岡龍太郎 / ダウンタウン

お気軽にご相談ください

お気軽にご相談ください

タイトルとURLをコピーしました