FAX受注をやめたいと思ったときに最初に考えるべきこと
FAX受注を続けている会社の多くが、同じ悩みを抱えています。
- 注文書の確認に時間がかかる
- 文字が読みづらく確認電話が増える
- 基幹システムへの転記でミスが起きる
- 担当者しか分からない処理が多い
- 営業や事務が本来の仕事に集中できない
こうした状態が続くと、「そろそろFAX受注をやめたい」と感じるのは自然なことです。
ただし、ここで多くの会社がやってしまうのが、いきなり「どのシステムを入れるか」から考えてしまうことです。
結論から言えば、FAX受注をやめたい会社が最初にやるべきことは、システム比較ではありません。
最初に必要なのは、今の受注業務がどのような流れで回っているのかを整理することです。
なぜFAX受注は負担が大きくなりやすいのか
FAXは長年使われてきた手段だけに、現場に馴染んでいるという強みがあります。
そのため、「使い慣れているから問題ない」と見られがちです。
しかし実際には、FAX受注には受信後の作業が多く含まれています。
- 注文内容の読み取り
- 取引先ごとの価格確認
- 在庫確認
- 納期確認
- 基幹システムへの転記
- 確認不足があった場合の電話やメールでの再確認
つまり、FAX受注の負担は「受けること」ではなく、その後ろにある確認と入力にあります。
件数が少ないうちは回っていても、受注量が増えると一気に現場負担が重くなります。
よくある失敗は「FAXをそのままWebに置き換えようとすること」
FAX受注を見直す際、よくある考え方が「今の注文書をそのまま画面にすればよい」というものです。
一見すると合理的に見えます。
しかし、この進め方は失敗しやすいです。
なぜなら、今のFAX運用は、担当者の経験や判断で成り立っている部分が多いからです。
- この得意先ならこの価格で処理する
- この商品はこのロットでも通している
- この取引先は納期回答を少し調整している
- この注文パターンは営業確認を入れている
こうした暗黙のルールを整理しないままWeb化すると、結局、注文後に電話確認や手修正が増えます。
その結果、「FAXをやめたのに楽にならない」という状態になります。

最初にやるべきことは「受注フローの棚卸し」
FAX受注を見直すときに、まずやるべきことは、現在の受注フローの棚卸しです。
具体的には、次の流れを書き出してみるだけでも十分です。
- 誰が注文を受けているか
- 誰が価格を確認しているか
- 誰が在庫や納期を確認しているか
- 誰が基幹システムへ入力しているか
- どのタイミングで確認電話や修正が発生しているか
この整理を行うと、FAXそのものが問題なのではなく、FAXを受けた後ろ側の処理に時間がかかっていることが見えてきます。

特に整理すべき3つのポイント
価格ルール
BtoB受注では、取引先ごとに掛率や契約単価が異なることが少なくありません。
この価格条件が担当者の頭の中にしかない状態では、Web化しても結局確認が残ります。
例外処理
ロット割れ、分納、特別対応、後日修正など、頻繁に起きる例外を整理します。
全部を自動化する必要はありませんが、何を仕組みに載せるかは事前に決める必要があります。
基幹システムとのつながり
受注データをどこに渡すのか、在庫や納期の元データはどこにあるのかを明確にします。
ここが曖昧だと、Web受注にしても二重入力が残ります。
FAX受注の見直しは「全部一気に」進めなくてよい
FAX受注をやめたいと考えると、「全得意先を一気に切り替えないと意味がない」と感じることがあります。
しかし実際には、その進め方はおすすめできません。
むしろ、最初は範囲を絞る方が成功しやすいです。
- 定番商品のみWeb受注にする
- 一部の得意先から始める
- 再注文の多い商品だけ切り替える
こうした段階導入であれば、現場の負担を抑えながら移行できます。
FAX受注のWeb化で期待できる効果
正しく設計されたWeb受注化では、次のような効果が期待できます。
- 転記作業の削減
- 確認電話の削減
- 受注ミスの削減
- 営業や事務の負担軽減
- 再注文のしやすさ向上
- 受注データの蓄積による分析強化
特に大きいのは、受注処理が担当者の頑張りに依存しにくくなることです。
これは単なる効率化ではなく、将来的な人手不足対策としても有効です。
まずは「システム選び」ではなく「受注構造の整理」から
FAX受注をやめたいと思ったとき、最初にやるべきことはシステム選定ではありません。
今の受注業務のどこに手間がかかっているのかを整理することです。
サンクユーでは、いきなりシステムを当てはめるのではなく、まず現状の受注業務を整理し、Web受注化に向いている部分から設計していきます。
FAXやメールによる受注業務を見直したい方は、サービスページもご覧ください。
FAX・メール受注のWeb受注化サービスを見る
FAX受注をやめたいと感じたら、それは見直しのタイミングです
FAX受注は、これまで会社を支えてきた大事な仕組みです。
ただし、件数増加、人手不足、属人化が進むと、同じやり方を続けること自体がリスクになります。
「自社はどこから整理すべきか知りたい」
「全部切り替えるのではなく、一部から進めたい」
その段階でも問題ありません。
構想段階でもご相談いただけます。
法人向け受注業務の効率化について相談する
投稿者プロフィール

- CEO
- 株式会社サンクユー 代表取締役CEO。
基幹システムとECをつなぎ、受発注業務の最適化を支援する専門家。
関西大学卒業後、東証プライム上場のゼネコンにて人事総務を経験。
その後システムベンダーへ転職し、IBM AS/400環境における金融・物流・販売管理・経理・人事など、企業の基幹業務を支えるシステム開発に従事する。
プログラマからプロジェクトマネージャーまでを経験し、台湾・台北駐在として銀行システム構築プロジェクトにも参画。
この経験を通じて、「システムの質は要件定義の質に比例する」という思想を確立。
業務理解を起点としたシステム設計を強みとする。
その後、クレジット決済代行会社にて、決済システムの再構築や銀行連携、ECサイト構築を担当。
あわせて組織改革にも携わり、20名から60名規模への組織拡大を実現(退任時:常務取締役)。
2008年に株式会社サンクユーを創業、2010年に法人化。
現在は、基幹システムとECの両領域に精通した知見を活かし、BtoB企業における受発注業務のデジタル化・効率化を支援。
特に、FAX・電話・メールなどアナログ業務のEC化や、基幹システムとの連携を前提とした業務設計を得意とする。
単なるECサイト構築にとどまらず、業務フローの整理・要件定義・システム設計まで一貫して関与し、「現場で使われる仕組み」を実現することを重視している。
NTTレゾナント「goo Search Solution」にてEC関連コラムを執筆。
ECマーケティングレポート | goo Search Solution
■趣味・関心領域
BMW / WRC / ロードバイク / RIZIN / UFC / 大相撲
David Bowie / blur / MUSE / The Rolling Stones / XTC
機動戦士ガンダム(富野由悠季)
ベルセルク / 頭文字D / 進撃の巨人 / ジョジョの奇妙な冒険 / あしたのジョー
Mission: Impossible / Memento / ワイルド・スピード / ソナチネ
LOST / Game of Thrones / FRINGE / The Mentalist
上岡龍太郎 / ダウンタウン
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