EC-CUBEにサジェスト検索を追加|入力候補と商品連携の設計ポイント

EC-CUBEにサジェスト検索を追加|入力候補と商品連携の設計ポイントEC-CUBE
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この記事でわかること
EC-CUBEにサジェスト検索を追加すると、文字を入力している途中で検索キーワードや商品の候補を提示できます。この記事では、NaviPlusサーチを導入した過去の画面と構成図をもとに、入力候補・表記ゆれ対応・検索結果の違い、商品データ連携、価格・在庫・公開範囲の設計ポイントを解説します。

商品名を最後まで覚えていないときや、似た名前の商品を見比べたいときに、入力途中の候補が商品を探す手掛かりになります。BtoBでは、品番、略称、メーカー名など、取引先が普段使う言葉から探せるかも確認します。

サジェストは、候補を表示した後に、目的の商品を確認できるところまで設計することが大切です。表示した候補と検索結果が食い違わないか、価格や在庫が古いままにならないかを、画面とデータ連携の両方から確認します。

サジェスト・表記ゆれ対応・検索結果は、それぞれ役割が違う

サジェストは、入力途中で候補を示す機能です。文字の表記や呼び方の違いを吸収する機能と、候補を選んだ後に商品を抽出する処理も合わせて考えます。

機能役割確認すること
サジェスト入力途中の文字から、キーワードや商品の候補を提示する候補の種類・件数・順序と、選んだときの移動先
表記ゆれ・類義語対応かな・英字などの表記差や、同じ意味の呼び方を検索に反映する同じものとして扱う範囲と、別商品として区別すべき語句
商品検索・結果表示確定した条件に合う商品を抽出し、一覧や詳細へ案内する候補との整合、価格・在庫・公開範囲、絞り込みとの組み合わせ

現在のNaviPlusサーチの公式案内では、入力中の文字に応じたキーワード候補や商品画像の表示、スマートフォンへの対応、表記ゆれ対応や類義語登録などが紹介されています。導入する機能と設定範囲は、利用環境とサービスの提供条件に合わせて確認します。

検索を補助する機能全体の考え方は、キーワード検索の補助機能を紹介した過去の記事もご覧ください。

過去の導入例:入力途中の候補と商品情報を表示する

ここでは、EC-CUBEにNaviPlusサーチを導入した当時の画面を紹介します。以下は過去のデータ・設定での動作例です。現在の標準画面や、すべてのサイトで同じ候補が表示されることを示すものではありません。画像はクリックすると元の画像を表示できます。

未入力の検索窓

文字を入力する前の状態です。検索を始める場所が分かることを確認します。未入力時や検索窓を選択した時点で何かを表示するかは、入力後の候補表示とは別に決めます。

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過去の画面:文字を入力する前の検索窓。

ひらがなの「なし」から商品候補を確認する

当時の導入例では、「なし」と入力して候補を表示し、候補の商品名にカーソルを合わせると、左側に商品画像・商品名・説明を表示していました。下の画像は、商品候補にカーソルを合わせた状態です。

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過去の画面:入力候補の商品名にカーソルを合わせ、画像と説明を表示した例。

カタカナの「ナシ」から候補を表示する

カタカナで入力した場合も、関連するキーワードや商品候補が表示されています。画像には、果物の梨だけでなく、「種なし」「骨なし」を含む商品も見られます。入力した文字に合うことと、お客様が探しているものに合うことを分けて確認する必要があります。

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過去の画面:「ナシ」と入力した場合の候補。商品の意図に合う候補かも確認します。

漢字の「梨」で表示される候補

この画面では、漢字の「梨」を入力すると、かなで入力した場合とは異なる候補が表示されています。漢字にすれば常に候補が減るという一般的な仕様ではなく、当時の商品データと検索設定による例として確認してください。

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過去の画面:「梨」と入力した場合の候補と商品情報。

ローマ字の「nasi」で表示される候補

当時の画面では、「nasi」という入力からも日本語の商品候補が表示されています。ローマ字ならどの入力でも同じように変換されると考えず、実際に使われる語句で、候補と選択後の結果を確認します。

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過去の画面:「nasi」と入力した場合の候補。対応範囲はデータや設定により異なります。

商品名・品番・呼び方に合わせて、EC-CUBEの検索を整えます。

取引先が入力する言葉と、現在の商品情報・検索結果を確認し、サジェストや検索連携で対応する範囲を整理します。

サジェスト検索の導入を相談する

取引先が使う言葉と、候補を選んだ後の動きを決める

BtoBでは、正式な商品名だけでなく、品番の一部、旧品番、メーカー名、現場で使う略称などから探す場面があります。候補の元にする情報と、商品との対応を整理します。

  • 品番:ハイフンや先頭ゼロに意味があるかを確認し、別の品番を誤って同じものとして扱わない。
  • 略称・呼び方:同じ意味の言葉を整理し、異なる規格や材質まで同一視しない。
  • 旧品番・後継商品:旧品番で探した人に何を案内するかを決め、互換性を確認せず同じ商品として扱わない。

キーワード候補を選んだときは検索結果へ進むのか、商品候補を選んだときは商品詳細へ進むのかを区別します。商品コードが規格ごとに分かれる場合は、該当する色やサイズまで伝わることも確認します。

候補を選んでも商品が出ない、選んだ品番とは別の規格に移動する、といった食い違いがないようにします。候補の辞書と商品検索で使う情報が別の場合は、登録・更新のルールもそろえます。

EC-CUBEと検索サービスの連携範囲を整理する

元記事の導入例では、検索候補の表示に加え、商品一覧ページが検索サービス側の商品情報を取得するように、EC-CUBE側の処理を変更しています。次の2枚は、その当時の構成図です。

導入前:EC-CUBE側の商品情報から一覧を生成

当時の構成では、カテゴリーや検索などから商品一覧を開く際、EC-CUBE側のデータベースから商品情報を取得していました。

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過去の構成図:EC-CUBE側の商品情報を取得する一覧表示。図内のURLや処理名は当時の環境のものです。

導入後:検索サービス側の商品情報を取得

この導入例では、商品一覧用の処理を変更し、NaviPlus側から取得する情報を使って一覧を生成する構成にしています。

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過去の構成図:NaviPlus側から情報を取得する一覧表示。現在のすべての導入方式を示すものではありません。

図が説明しているのは、検索・一覧表示に使う情報の取得先です。受注・会員・在庫などをどのシステムで管理するかは、別に整理します。

現在導入する場合も、サジェストの追加を対象にするのか、検索結果・カテゴリー一覧・絞り込みまで連携するのかを先に決めます。変更範囲と工数は、利用中のEC-CUBE、既存のカスタマイズ、採用する機能・連携方法により異なります。

商品データの更新と、価格・在庫・公開範囲をそろえる

検索用の商品情報を外部へ連携する場合は、EC側で変更した内容がいつ検索に反映されるかを確認します。データの出力、転送、取り込み、検索用データの更新、キャッシュを通じて、どこまで更新されたかを追えるようにします。

  • 商品と規格の識別:商品ID・品番・規格と、検索側で使う識別情報の対応を決める。
  • 価格と在庫:変更の反映時刻を確認し、候補・一覧・詳細で表示が食い違わないかを確かめる。
  • 非公開・販売終了:商品を非公開にした後や削除した後に、候補や検索結果から外れることを確認する。
  • 連携失敗:更新の失敗を検知し、再実行する担当と復旧手順を決める。

検索候補に在庫ありと表示されても、その後に在庫が変わる場合があります。注文時には、EC側で販売条件と在庫を確認する必要があります。

取引先別価格や会員限定商品がある場合は、入力候補にも同じ公開範囲を適用します。商品名・画像・価格・件数だけでなく、候補のキーワードや検索の応答に、閲覧できない商品の情報が含まれないようにします。

外部へ渡すデータの範囲と、検索時に誰が何を閲覧できるかを判断する仕組みを分けて設計します。画面上で隠すだけで済ませず、サーバー側でも権限を確認し、保存した検索結果が別の取引先に混ざらないようにします。

スマートフォン・日本語入力・候補が出ない場合も確認する

過去の画面には、マウスを重ねて商品情報を表示する操作があります。スマートフォンではタップ操作に合わせ、候補を選ぶ操作と、商品情報を見る操作が分かるようにします。

  1. 入力と変換:日本語の変換中・確定後、文字の削除や連続入力でも、意図した候補が表示されるか。
  2. 画面と操作:候補が画面外やキーボードの裏へ隠れず、タップ・キーボードで選択や閉じる操作ができるか。
  3. 検索との接続:候補の選択、検索ボタン、Enterキーで、それぞれ意図した結果へ進むか。
  4. 応答の前後:入力を続けたときに、遅れて届いた古い検索語の候補へ表示が戻らないか。
  5. 候補なし・通信失敗:通常の検索やカテゴリーなど、利用できる探し方を案内できるか。

サジェストと通常検索が同じ外部サービスに依存する場合は、通信が止まると両方が使えなくなる可能性があります。どの機能を継続できるか、どの案内を出すかを、導入構成に合わせて決めておきます。

効果は、売上だけでなく商品へ進めたかも確認する

過去の記事では、NaviPlusサーチ導入後3か月で売上が20%増加し、キーワード検索回数や商品ページへのアクセスも増えたことを紹介しました。これは当該事例として紹介した結果であり、サジェスト単独の効果や、他サイトでも同じ成果が出ることを示すものではありません。

導入後は、候補が選ばれた割合、候補から商品詳細へ進めたか、検索結果が0件になる語句、何度も入力し直す操作などを確認します。検索回数が増えても、商品が見つからず探し直している可能性があるため、回数だけで良否を判断しません。

売上や注文率を比較する場合は、比較期間、集客経路、販促、季節性、商品構成などの条件をそろえて評価します。まずは実際の商品名や品番で、必要な商品へ迷わず進めるかを確かめ、その結果を候補や辞書の調整につなげます。

よくある質問

EC-CUBEにサジェスト検索を追加するには、大規模な変更が必要ですか?

変更範囲は、追加する機能と連携方法によって異なります。入力候補の表示だけを対象にするのか、検索結果や商品一覧も外部サービスと連携するのかを整理します。利用中のEC-CUBE、既存の検索機能、商品データ、現在のサービス仕様を確認したうえで判断します。

ひらがな・漢字・ローマ字で、同じ商品が表示されますか?

同じ結果になるとは限りません。入力候補の作成方法、表記ゆれや類義語の設定、検索対象の商品情報によって結果が変わります。本記事の画面は当時の導入例です。実際の商品名・品番・呼び方を使い、候補の表示と選択後の検索結果をそれぞれ確認します。

価格や在庫を変更すると、検索候補にもすぐに反映されますか?

反映のタイミングは、商品データの出力、転送、取り込み、検索用データの更新やキャッシュの仕組みによって異なります。変更が反映されるまでの時間と、連携に失敗した場合の確認方法を決めます。注文時にはEC側で販売条件と在庫を確認する設計が必要です。

会員限定の商品や取引先別価格にも対応できますか?

必要な権限判定と連携方法を個別に確認します。商品一覧だけでなく、入力候補、商品画像、価格、件数、検索の応答まで同じ公開範囲を適用する必要があります。外部へ渡すデータの範囲と、検索時に閲覧権限を確かめる方法を分けて設計します。

サジェスト検索を導入すれば、売上は上がりますか?

導入だけで売上向上が決まるものではありません。候補から商品へ進めたか、検索結果が0件になっていないか、探し直しが増えていないかなどを確認します。売上を比較する際は、集客、販促、季節性、商品構成などの条件も考慮します。

まとめ

EC-CUBEのサジェスト検索は、入力途中の言葉から商品を探す手掛かりを示す機能です。表記ゆれや類義語への対応と、候補を選んだ後の検索結果を合わせて設計します。

過去の画面・構成図を参考にしながら、現在の商品データ、価格・在庫、取引先別の公開範囲に合う連携方法を検討します。入力から商品確認・注文までの流れと、運用中の更新を一緒に整えることが大切です。

EC-CUBEの商品検索を、取引先の言葉と発注方法に合わせます。

入力候補の追加から商品データ連携、価格・在庫・公開範囲まで、現在の運用を踏まえて必要な対応をご提案します。

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参考情報

公式情報は2026年10月28日に確認しています。掲載した画面・構成図は過去の導入例です。現在の機能、提供条件、対応範囲は、導入時に公式情報と個別要件を確認してください。

投稿者プロフィール

Nakamura
サンクユーのEC-CUBE担当。15年以上にわたりEC-CUBE開発に従事し、2系・3系・4系すべてに精通。難易度の高いカスタマイズや、他社構築サイトの改修・再設計も多数対応しています。

Javaでの業務システム開発を起点に、PHP・Perl・フロントエンド・CMSまで横断的に対応。基幹システム連携や業務フローを踏まえた設計を得意とし、複雑な要件にも柔軟に対応可能です。

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