BtoC-ECの市場規模と動向をカンタンにまとめてみた

【2022年】BtoC-ECの市場規模と動向をカンタンにまとめてみた ECサイト構築・運営
この記事は約16分で読めます。

令和3年度電子商取引に関する市場調査

ECサイト構築・運営に携わる者にとって、EC市場の市況やトレンドを理解することは次の一手を考える上で大変重要です。
経済産業省は毎年ECに関する調査を行なっています。
調査報告書には貴重な情報に溢れているので毎年目を通すようにしています。

今年も経済産業省は令和3年度の電子商取引に関する市場調査を実施し、日本の電子商取引市場の実態等についての調査結果を公表しました。
電子商取引に関する市場調査の結果を取りまとめました (METI/経済産業省)

調査報告書には以下の内容が記載されています。

  • 日本のBtoC-ECの市場規模と動向
  • 日本のCtoC-ECの市場実態
  • 日本のBtoB-ECの市場規模推計
  • 世界のEC市場の動向と日本・米国・中国3カ国間の越境EC市場規模

今回はBtoC-ECに関する報告をまとめたいと思います。
BtoCとはBusiness to Customerの略称で、企業が一般消費者にモノやサービスを提供する取引を指します。

CtoC-ECに関する報告をまとめたコラムは以下となります。

CtoC-ECの市場規模と動向をカンタンにまとめてみた
令和3年度電子商取引に関する市場調査ECサイト構築・運営に携わる者にとって、EC市場の市況やトレンドを理解することは次の一手を考える上で大変重要です。経済産業省は毎年ECに関する調査を行なっています。調査報告書には貴重な情報に溢れてい...

BtoB-ECに関する報告をまとめたコラムは以下となります。

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日本のBtoC-ECの市場規模と動向

令和3年度電子商取引に関する市場調査の中から、今回は日本のBtoC-ECの市場規模と動向に関してまとめてみたいと思います

分野一覧

以下のように分野を分けています。

物販 食品、飲料、酒類
生活家電、AV 機器、PC・周辺機器等(オンラインゲーム含まず)
書籍、映像・音楽ソフト (書籍には電子出版含まず)
化粧品、医薬品
雑貨、家具、インテリア
衣類、服装雑貨等
自動車、自動二輪車、パーツ等
その他
サービス系 旅行サービス
飲食サービス
チケット販売
金融サービス
理美容サービス
フードデリバリーサービス
その他 (医療、保険、住居関連、教育等)
デジタル系 電子出版(電子書籍・電子雑誌)
有料音楽配信
有料動画配信
オンラインゲーム
その他

物販BtoC-ECの市場規模

物販BtoC-ECの市場規模は、前年の12兆2,333億円から13兆2,865億円に伸びています。
1兆532億円の増加、伸長率は8.61%です。
また、EC化率(商取引市場規模におけるEC市場規模の割合)は前年よりも0.7%アップの8.78%となっています。

  市場規模 EC化率 伸長率
2020年 12兆2,333億円 8.08% 8.61%
2021年 13兆2,865億円 8.78%

サービス系BtoC-ECの市場規模

サービス系BtoC-ECの市場規模は、前年の4兆5,832億円から4兆6,424億円に伸びています。
592億円の増加、伸長率は1.29%です。

  市場規模 伸長率
2020年 4兆5,832億円 1.29%
2021年 4兆6,424億円

デジタル系BtoC-ECの市場規模

デジタル系BtoC-ECの市場規模は、前年の2兆4,614億円から2兆7,661億円に伸びています。
3,047億円の増加、伸長率は12.38%です。

  市場規模 伸長率
2020年 2兆4,614億円 12.38
2021年 2兆7,661億円

BtoC-ECのトレンド

次にBtoC-EC市場で見られる傾向をまとめます。

市場概観

前述の通り、市場規模は増加しており初めて20兆円の大台に乗りました。

2019年から2021年の物販BtoC-EC市場規模の年平均成長率は約15%であり、個人消費が横ばいに推移していることを鑑みれば、物販BtoC-ECの成長率は高いと言えます。

サービス系BtoC-ECは、旅行サービス、飲食サービスが不振の一方、チケット販売やフードデリバリーの拡大により、分野として見れば前年比でプラスとなった。

デジタル系BtoC-ECは各分野の中では一番の伸長率となっています。

実店舗の位置付け・役割の変化

新型コロナウイルス感染症の拡大を契機に小売業が改めて実店舗の存在意義を再考し、オンライン接客、ショールーミング化店舗、EC購入商品の店頭受け取りといった対応が見られた。
実店舗の役割は変化しており、今後もその動きは継続していくことが予想されます。

DtoC(Direct to Consumer)

メーカーが自社ECサイトで直接ユーザーに販売するDtoC。
アパレルやコスメが先行していたが、最近は食品や日用品の参入が見られ裾野が広がっている。

とは言え、ECプラットフォームが占める割合が多く、DtoC(自社EC)が本格的に成長するのはもう少し先と考えられる。
メーカーはECプラットフォーム、DtoC(自社EC)、実店舗の販売チャネルの中で販売を最適化することが重要で、その中でDtoCの市場規模も拡大するのではないかと予想される。

サブスクリプションサービス

以前まで定期購入と呼ばれていたサービスが最近ではサブスクリプションと呼ばれるようになりました。
消費者から見ると初期費用を抑えられるため利用しやすい、モノを所有する必要がなく置き場所や管理が不要、定額料金によるお得感が得られる等のメリットが挙げられる。

一方、契約内容を正しく理解できていない、解約方法が分かりにくといったケースがあり、相談件数は増加し続けており、2022年6月に改正特定商取引法が施行された背景にもなっている。

物流の状況

BtoC-EC市場の拡大に伴い、宅配便取扱個数は2020年度は48億3,600万個で、2009年度の31億3,700万個と比較して、約54%の伸長率である。
その中で宅配便の再配達率の増加が社会問題化している。
しかし、2020年からは改善されており、主な要因として置き配や店舗受取、宅配ロッカーなどが浸透していることが挙げられる。

また、物流に関しては、大手企業が物流センターに積極的に投資し、業務効率化や物流ロボットの導入が進んでいる。

情報セキュリティへの根強い不安

総務省が行なった「令和二年通信利用動向調査」では、インターネット利用に「不安を感じる」「どちらかといえば不安を感じる」と回答した人のうち9.16%が「個人情報やインターネット利用履歴の漏えい」に不安を感じている。
クレジットカード番号を含む個人情報に対する懸念が非常に高い。

クレジットカード不正による被害額は、2019年まで増加しておい、2020年に減少したものの2021年は過去最大の被害となる可能性がある。

スマートフォン

2020年、パソコンの保有率が70.1%に対し、スマートフォンの普及率は86.8%となっている。
BtoC-EC市場においてもスマートフォン比率は増加していて、2021年のスマートフォン経由の市場規模は以下となっている。

2021年の物販のBtoC-EC市場規模 13兆2,865億円
うち、スマートフォン経由 6兆9,421億円
スマートフォン比率 52.2%

スマートフォン経由とPC経由の違いとして、スマートフォンの場合はアプリとしてサービスを提供している事例が挙げられる。
アプリであれば、プッシュ通知で能動的にユーザーとコミュニケーションを取ることができ、通知を受け取ったユーザーはアプリで直ちにサービスを利用することが可能。
アプリはユーザーの利便性が高いだけでなく、EC事業者がユーザーとより強いリレーションを構築するチャネルと期待されている。

SNS利用のさらなる広がり

InstagramがEC機能を備えているように、全体的にSNSとECとの連携が進んでいる。
EC事業者はマーケティングでSNSを活用しており、複数のSNSを利用することで効果的に自社商品を浸透させている。

今後もSNSとECの結びつきは高まり、SNS活用はEC事業者にとって重要な要素と考えられる。

テクノロジーの進化がECに与える効果

①AI(Artificial Intelligence)
AIの活用は「作業の効率化・最適化のため活用」と「売上拡大のための活用」に二分できる。
また、陳列、顧客誘導、受注、物流、顧客対応などAIがECに貢献できる範囲は多岐にわたる。
今後ますますECでの利用シーンが増えると予想する。

②5G(第5世代移動通信システム)
5Gはロボットの遠隔操作や多数同時接続を可能にする。
5Gは産業・社会全体に大きな効果をもたらすとされており、ECも例外ではない。

③物流ロボット
今後も物販BtoC-ECの市場規模は拡大していき、荷物の取扱量も増加する。
その中で労働力確保が困難であったり、作業負荷を軽減させる観点から物流ロボットに大きな期待がかかっている。

物販ECの推定市場規模と動向

市場規模の大きい順だと、「食品、飲料、酒類」「生活家電、AV 機器、PC、周辺機器等」「衣類・服装雑貨等」「生活雑貨、家具、インテリア」「書籍、映像・音楽ソフト」となる。
上位4分野が2兆円を突破しており、かつ上位4分野の合計が物販EC市場の73%を占めている。

分類 2020年 2021年
市場規模(億円) EC化率 市場規模(億円) EC化率
食品、飲料、酒類 22,086
(21.13%)
3.31% 25,199
(14.10%)
3.77%
生活家電、AV 機器、PC・周辺機 器等 23,489
(28.79%)
37.45% 24,584
(4.66%)
38.13%
書籍、映像・音楽ソフト 16,238
(24.77%)
42.97% 17,518
(7.88%)
46.20%
化粧品、医薬品 7,787
(17.79%)
6.72% 8,552
((9.82%)
7.52%
生活雑貨、家具、インテリア 21,322
(22.35%)
26.03% 22,752
(6.71%)
28.25%
衣類・服装雑貨等 22,203
(16.25%)
19.44% 24,279
(9.35%)
21.15%
自動車、自動二輪車、パーツ等 2,784
(16.17%)
3.23% 3,016
(8.33%)
3.86%
その他 6,423
(16.95%)
1.85% 6,964
(8.42%)
1.96%
合計 122,333
(21.71%)
8.08% 132,865
(8.61%)
8.78%

食品、飲料、酒類

「食品、飲料、酒類」におけるBtoC-ECの市場は2兆5,199億円で、前年比で14.10%増加している。
新型コロナウイルス感染が原因で外出頻度が減少したことで、食品の購入が多くなったと見られる。

もともと生協による食材の宅配文化が根付いていることもあり、多くの企業がネットスーパーに参入し、ネットスーパーの売上高が増加した。
ネットスーパーの配送方法は、店舗の陳列品または在庫の中からピッキングを行い配送する「店舗出荷型」と、配送センターから届ける「センター出荷型」に大別される。
しかし、食料品は小売のための仕入原価率が比較的高いため、運用コスト負担の解決が重要と言われている。
店舗受取によって物流コストを削減するなどの地道な取り組みも必要である。

また、健康食品はECとの相性がよく、今後も市場規模の拡大は継続すると予想される。

生活家電、AV 機器、PC・周辺機器等

「生活家電、AV 機器、PC・周辺機器等」におけるBtoC-ECの市場は2兆4,584億円で、前年比で4.66%増加。
EC化率は38.13%であり、物販ECの中ではEC化率が高い分野である。

この分野は、引き続きAmazon等の大手ECプラットフォーム対大手家電量販店、通販事業者という市場の構図となっている。
また、ショールーミングの影響がいち早く来た分野でもあり、店舗の電子棚札とECサイトの価格をリアルタイムで連動させたり、店内での商品撮影やSNS投稿を解禁しECに誘導することを歓迎する手法を取り入れたりしている。
消費者のECシフトを許容しつつも、店舗の新たな役割を模索する動きは今後とも続くと予想される。

書籍、映像・音楽ソフト(オンラインコンテンツを除く)

「書籍、映像・音楽ソフト」におけるBtoC-ECの市場は1兆7,518億円で、前年比で7.88%の増加、EC化率は46.20%となった
とは言え、新型コロナウイルス感染症拡大によるステイホームで市場規模は大きくなったが、紙の出版や映像・音楽ソフトの出荷実績は減少傾向にあり、この分野は今後は減少が予想される。
尚、動画配信や音楽配信が伸びていることが影響していると考えられる。

化粧品、医薬品

「化粧品、医薬品」におけるBtoC-ECの市場は8,552億円で、前年比で9.82%増加、EC化率は7.52%であった。

化粧品はECに不向きとされてきた。
理由としては、以下が挙げられる。

  • 業界は国内大手企業、通販系企業、外資系企業に分類。
  • 販売チャネルも百貨店、GMS、ドラッグストア、コンビニエンスストアなどの店舗に加え、訪問販売、カタログ通販、テレビ通販と様々。
  • 化粧品はスキンケア・基礎化粧品、ベースメイク、メイクアップ、香水、オールインワンなど種類が多く、製品の訴求ポイントも無添加やオイルフリー、アンチエイジング、潤いなど様々。
  • 化粧品は実際に試してみないと分からないため「経験財」である。
  • 日本はドラッグストア等の店頭販売が充実していて店舗購入が多い。
  • 販売単価が安価な商品も多い。

しかし、新型コロナウイルス感染症拡大を機にECに大きく力を注いだ結果、前年比で9.82%も増加した。
専門スタッフによるカウンセリングのオンライン接客や、LINEやチャットで消費者とコミュニケーションをとる事例も増えた。
今後、ARやシミュレーションなどのテクノロジーの進化が後押しすると予想される。

また、医薬品のネット販売に関しては、今後の法整備により市場が拡大する可能性がある。

生活雑貨、家具、インテリア

「生活雑貨、家具、インテリア」におけるBtoC-ECの市場は2兆2,752億円で、前年比で6.71%増加、EC化率は28.25%であった。
約7割が家事雑貨と、家事用消耗品、残りの約3割が一般家具、インテリア、寝具類である。

新型コロナウイルス感染症拡大で外出を控える行動により市場が拡大したと思われるが、送料との見合いから単価の低い日用品のまとめ買いのニーズや、他の商品の購入に伴う「ついで買い」に支えられている面も強いと想定される。

家具やインテリア商品は物理的なサイズが大きいため、売り場に豊富なラインナップを取り揃えることが困難である。
しかし、ECサイトでは同じ商品のSKU(色違いやサイズ違い)を掲載することが可能で、ECサイトが優位である。
また、拡張現実(AR)を使い、家具やインテリア商品を部屋に置いたイメージをスマートフォンで確認できる機能を提供するECサイトも増えている。

衣類、服装雑貨

「衣類、服装雑貨」におけるBtoC-ECの市場は2兆4,279億円で、前年比で9.35%増加、EC化率は21.15%であった。
約半分程度をアウターウエアが占め、服装雑貨系(靴、鞄、宝飾品等)、インナーウエアが続いている。

アパレルは店舗とECで売れ筋が必ずしも一致するわけではない。
店舗は所与の店舗空間を前提に、商品のバリエーションやブランドイメージを視認しやすくするビジュアルマーチャンダイジング方式であり、実物を手に取って質感やフィット感を確認することが可能で、店員とのコミュニケーションを通じて購入商品を決めることができる。
一方、ECは展示商品のSKU27数に制約がない。
アウター、シャツ、パンツ、スカートといったカテゴリー毎に商品を区画整理して視認性を高め、売れ筋、価格比較、カラーバリエーション、在庫の有無を即時に把握できるようWebユーザビリティを意識したサイト作りが多いように見られる。

店舗のショールーミング化は加速するが、同時に店舗で実物を確認したい消費者ニーズも依然と高いためECサイトをウェブルーミングとして活用する事例も見られる。

サービス系ECの推定市場規模と動向

新型コロナウイルス感染症拡大で悪い影響を受けたのがこの業界だが、フードデリバリーサービスは拡大している。

分類 2020年 2021年
市場規模(億円) 市場規模(億円)
旅行サービス 15,494
(▲60.24%)
14,003
(▲9.62%)
飲食サービス 5,975
(▲18.03%)
4,938
(▲17.36%)
チケット販売 1,922
(▲65.58%)
3,210
(67.01%)
金融サービス 6,689
(13.17%)
7,122
(6.47%)
理美容サービス 6,229
(0.27%)
5,959
(▲4.33%)
フードデリバリーサービス 6,036 4,794
(37.48%)
その他 (医療、保険、住居関連、教育等) 22,086 6,398
(6.00%)
合計 22,086
(▲36.05%)
46,424
(1.29%)

旅行サービス

「旅行サービス」におけるBtoC-ECの市場は1兆4,003億円で、前年比で9.62%減少であった。

インターネット、実店舗を問わず、再び活況を呈するためには、新型コロナウイルス感染症の沈静化が前提となる。
しかし、新たなトレンドとして、リモートワークが進む中でワーケーション29の宿泊需要が増加。
旅行サービス事業者はWifiやワークデスクの有無を検索条件に導入しユーザーの需要に応えている。

飲食サービス

「飲食サービス」におけるBtoC-ECの市場は4,938億円で、前年比で17.36%減少であった。

新型コロナウイルス感染症拡大で外食産業が大きな打撃を受けた。
同市場が以前と同様の状態に戻るためにも、一刻も早い沈静化が望まれる。

チケット販売

「チケット販売」におけるBtoC-ECの市場は3,210億円で、前年比で67.01%増加。

サービス系ECの中で大幅に増加。
インターネットを活用したライブ動画配信が注目。
複数の角度から観られる機能やアーティスト応援機能などオンラインならではのメリットもあり、今後も大きく拡大すると予想される。

理美容サービス

「理美容サービス」におけるBtoC-ECの市場は5,959億円で、前年比で4.33%減少であった。

フードデリバリー

「フードデリバリー」におけるBtoC-ECの市場は4,794億円で、前年比で37.48%増加であった。

外食産業は約18兆円規模で、同BtoC-EC市場規模はまだ大きな伸びしろがあると考えられる。
しかし、新型コロナウイルス感染症の拡大が沈静化し、消費者の外食利用頻度が元に戻った際、フードデリバリーの利用度が頭打ちになる可能性も否定できない。

デジタル系ECの推定市場規模と動向

デジタル系ECで最も規模が大きいのはオンラインゲームである。
次いで電子出版、有料動画配信、有料音楽配信であった。

分類 2020年 2021年
市場規模(億円) 市場規模(億円)
電子出版(電子書籍・電子雑誌) 4,569
(36.18%)
5,676
(24.23%)
有料音楽配信 783
(10.80%)
895
(14.30%)
有料動画配信 3,200
(33.10%)
3,791
(18.47%)
オンラインゲーム 14,957
(7.50%)
16,127
(7.82 %)
その他 1,105
(6.00%)
1,171
(6.00%)
合計 24,614
(14.90%)
27,661
(12.38%)

電子出版(電子書籍・電子雑誌)

「電子出版(電子書籍・電子雑誌)」におけるBtoC-ECの市場は5,676億円で、前年比で24.23%増加となっている。

2021年は前年に比べると市場規模の成長がやや鈍化している。
しかし、新型コロナウイルス下の巣ごもり消費から利用を始めたユーザーが定着していること等から市場規模は拡大傾向であった。

この分野では8割超のシェアを電子コミックが占めている。
縦スクロールコミックを読めるなどマンガアプリの普及が一役買っていると見られる。
また、オリジナル作品などのコンテンツの強化により売上の拡大を目指す事業者も増えている

電子雑誌においては、定額制会員の減少により市場規模が縮小。
広告費を得るビジネスモデルも出てきており、今後ビジネスモデルが多様化すと予想される。

また、海賊版サイトの開設があとを絶たず、大きな被害を受けている。

有料動画配信

「有料動画配信」におけるBtoC-ECの市場は3,791億円で、前年比で18.47%増加。

新型コロナウイルス下の巣ごもり消費の対象として市場規模を大きく拡大させた。
その中で、有料動画配信サービス提供事業者が増えており、競争が激化している。
オリジナルコンテンツ制作、独占配信、劇場公開とほぼ同時配信するなど、各社しのぎを削っている。

有料音楽配信

「有料音楽配信」におけるBtoC-ECの市場は 895億円で、前年比で14.30%増加。

サブスクリプション型配信サービスの土壌が整ったことで、高音質な楽曲の提供も行われており、有料音楽配信サービスの選択肢が増えていることもあり市場規模が拡大している。

電子書籍市場と同様、海賊版問題が挙げられる。

オンラインゲーム

「オンラインゲーム」におけるBtoC-ECの市場は1兆6,127億円で、前年比で7.82%増加。

オンラインゲーム市場はデジタル系分野全体の約6割を占める大きな市場となっている。
新型コロナウイルス下の巣ごもり需要の増加を背景に拡大した。
オンラインゲーマーの世界的な増加基調に加え、コンピュータ―ゲームの対戦競技「eスポーツ」の盛り上がりやオンラインゲームトーナメントの開催数の増加などが背景にあると考えられる。

また、新型コロナウイルス感染症拡大により、消費者が抱えている不安や孤独感を緩和させるためにコミュニケーションを主軸に据えたゲームが売れているという見方もある。

投稿者プロフィール

OSAMU HORIKAWACEO
関西大学卒業後、東証プライム上場企業ゼネコンにて人事総務業務に従事。
幼少よりモノ作りが好きだったこともあり、「モノを作る仕事がしたい」という思いからシステムベンダーへ転職。

システムベンダーでは、IBMオフコンAS400で金融、物流、販売管理、経理、人事総務などのシステムを開発。
台北に駐在し遠東國際商業銀行のシステム構築プロジェクトへの参画など貴重な経験を積む。
10年間で、プログラマ、SE、プロジェクトリーダー、プロジェクトマネージャーを務め、「システムの質は要件定義の質に比例する」と学ぶ。

その後、クレジット決済代行会社にヘッドハンティングされる。
決済システムの再構築、国内外の銀行システムとの接続、クライアントの会社サイト制作・ECサイト構築を行う。
一方、組織改革を任され、20名から60名へ会社規模を拡大させる。(退任時役職:常務取締役)

2008年クリエイティブチーム・サンクユーを立ち上げ、2010年に法人化し株式会社サンクユーを設立。

クライアントの業界、取扱商材、ターゲット顧客を理解・分析することで、結果が出るWEBサイトを制作することを得意とする。
また、ECサイト構築・運営への造詣も深く、NTTレゾナント株式会社が運営するgoo Search Solutionでコラムを執筆。
ECマーケティングレポート | goo Search Solution


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