BtoB-ECとWeb受注化の違いとは?どちらを選ぶべきか徹底解説

BtoB-ECとWeb受注化の違いとは?どちらを選ぶべきか徹底解説EC-CUBE
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BtoB-ECとWeb受注化は何が違うのか

法人向けの受注業務を見直そうとしたとき、よく出てくるのが次の2つの言葉です。

  • BtoB-EC
  • Web受注化

どちらも法人取引をデジタル化する仕組みに見えるため、同じものとして扱われることもあります。
しかし実際には、目的も向いている会社も少し違います。

この違いを整理しないまま進めると、自社に合わない方向で検討が進み、導入後に「思っていたものと違う」となりやすくなります。

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Web受注化とは何か

Web受注化は、今ある受注業務を、FAX、電話、メール中心の運用から、Web上で受けられるようにする考え方です。

イメージとしては、既存取引先との受注を、より整理された形に変えていくものです。

たとえば、

  • FAXで受けていた注文を画面入力にする
  • メールで受けていた注文を専用サイト経由にする
  • 再注文しやすい画面を用意する
  • 価格確認や転記作業を減らす

といった改善が中心になります。

つまりWeb受注化は、今の受注業務を効率化するための仕組みと考えると分かりやすいです。

BtoB-ECとは何か

一方でBtoB-ECは、法人間取引をインターネット上で行う仕組み全体を指すことが多いです。
受注だけでなく、会員管理、価格表示、承認フロー、販促、販路拡大まで含めて考えるケースもあります。

たとえば、

  • 会員ごとに商品や価格を出し分ける
  • 承認フローを組み込む
  • 掛売や与信を考慮する
  • 新規取引先の獲得につなげる
  • ECサイトとして販売機能を広く持たせる

といった要件が入ってくると、BtoB-ECの色合いが強くなります。

つまりBtoB-ECは、受注効率化だけでなく法人取引全体をデジタル化する仕組みと考えると分かりやすいです。

違いを一言で言うとどうなるか

整理すると、次のようになります。

  • Web受注化:今ある受注業務を効率化する
  • BtoB-EC:法人取引全体をオンライン化する

どちらが上でどちらが下という話ではありません。
目的が違うだけです。

Web受注化が向いている会社

次のような会社は、まずWeb受注化から考える方が進めやすいです。

  • 既存取引先からの受注が中心
  • FAXやメール受注を減らしたい
  • 転記作業や確認作業を減らしたい
  • 再注文を効率化したい
  • 営業や事務の負担を軽くしたい

この場合、いきなり大きなEC構想に広げるより、まずは受注業務を整える方が効果を出しやすいです。

BtoB-ECが向いている会社

一方、次のような会社はBtoB-ECとして考えた方がよい場合があります。

  • 法人向けの販売チャネルを新たに広げたい
  • 顧客ごとの価格や表示制御を広く設計したい
  • 承認フローや権限設計が必要
  • 会員制の取引サイトを強くしたい
  • 将来的に販路拡大まで視野に入れている

この場合は、受注処理の効率化だけでなく、法人取引の仕組み全体をどう作るかが重要になります。

よくある失敗は「最初から広げすぎること」

ここで多い失敗が、FAXやメール受注を減らしたいだけなのに、最初から大きなBtoB-ECを作ろうとしてしまうことです。

たしかに構想としては魅力的です。
ただし、最初から範囲を広げすぎると、次のような問題が起こりやすくなります。

  • 要件が増えすぎて整理できない
  • 現場がついていけない
  • 導入までに時間がかかる
  • コストが大きくなりやすい

その結果、プロジェクト自体が止まったり、導入しても使われなかったりすることがあります。

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まずWeb受注化から始めるのが有効なケース

次のような場合は、最初からBtoB-EC全体を目指すより、Web受注化から始める方が現実的です。

  • 定番商品の受注を効率化したい
  • 再注文の負担を減らしたい
  • 営業事務の入力や確認を減らしたい
  • 一部商品、一部得意先から始めたい

この進め方なら、現場の負担を抑えながら、仕組み化しやすい部分から着手できます。

ただしWeb受注化で終わらせなくてもよい

ここも重要です。
Web受注化から始めたからといって、その先にBtoB-ECへ広げてはいけないわけではありません。

むしろ、

  • まず受注業務を整える
  • その後に顧客ごとの機能を広げる
  • 将来的にBtoB-ECとして展開する

という段階的な進め方の方が、現実にはうまくいくことが多いです。

選ぶべきなのは「言葉」ではなく「進め方」

BtoB-ECかWeb受注化か。
この2つを比べるとき、言葉だけで選ぶのは危険です。

本当に見るべきなのは、次の点です。

  • 自社の課題は何か
  • まず減らしたい負担は何か
  • どの範囲から変えるのが現実的か
  • 将来どこまで広げたいか

ここを整理すると、自社はまずWeb受注化から始めるべきか、それとも最初からBtoB-ECとして設計すべきかが見えてきます。

FAXやメールによる受注業務の見直しから始めたい方は、サービスページもご覧ください。
FAX・メール受注のWeb受注化サービスを見る

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自社に合う進め方を知りたい方へ

「うちはまずWeb受注化から始めるべきなのか」
「将来的にBtoB-ECまで視野に入れるべきか」
その判断は、今の受注業務と将来構想を整理しないと見えてきません。

サンクユーでは、現状の受注フローを整理し、今どの段階から着手すべきかをご提案しています。

構想段階でもご相談いただけます。
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投稿者プロフィール

OSAMU HORIKAWA
OSAMU HORIKAWACEO
株式会社サンクユー 代表取締役CEO。
基幹システムとECをつなぎ、受発注業務の最適化を支援する専門家。

関西大学卒業後、東証プライム上場のゼネコンにて人事総務を経験。
その後システムベンダーへ転職し、IBM AS/400環境における金融・物流・販売管理・経理・人事など、企業の基幹業務を支えるシステム開発に従事する。
プログラマからプロジェクトマネージャーまでを経験し、台湾・台北駐在として銀行システム構築プロジェクトにも参画。

この経験を通じて、「システムの質は要件定義の質に比例する」という思想を確立。
業務理解を起点としたシステム設計を強みとする。

その後、クレジット決済代行会社にて、決済システムの再構築や銀行連携、ECサイト構築を担当。
あわせて組織改革にも携わり、20名から60名規模への組織拡大を実現(退任時:常務取締役)。

2008年に株式会社サンクユーを創業、2010年に法人化。
現在は、基幹システムとECの両領域に精通した知見を活かし、BtoB企業における受発注業務のデジタル化・効率化を支援。
特に、FAX・電話・メールなどアナログ業務のEC化や、基幹システムとの連携を前提とした業務設計を得意とする。

単なるECサイト構築にとどまらず、業務フローの整理・要件定義・システム設計まで一貫して関与し、「現場で使われる仕組み」を実現することを重視している。

NTTレゾナント「goo Search Solution」にてEC関連コラムを執筆。
ECマーケティングレポート | goo Search Solution

■趣味・関心領域
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